簡易水冷ラジエーターの設置場所による冷却能力の違い
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CPUが爆熱時代に戻りつつある今、水冷に移行する人が徐々に増えている気がします。
しかし水冷はハードルが高い…と感じる方も多く、私もその一人です。そこで簡易水冷を検討するわけですが、実は簡易水冷はラジエーターの設置場所で冷え方が変わるようなのです。
そこで、簡易水冷ラジエーターによる冷却能力の違いを調べてみました。
簡易水冷ラジエーターの設置場所で冷却能力が違う?
実は私も最近まで知らなかったのですが、簡易水冷のラジエーターは設置場所によって冷却能力が変わるようなのです。
厳密にいえば、ラジエーターの冷却能力が変わるというよりもPC内の温度が変わるとのこと。
知人から教えてもらったときに「そんなことあるかな?」と疑問を感じたのですが、どうやら本当のようです。
そもそも簡易水冷のラジエーターは、前面もしくは天板に設置するものですが、CPUなどは水冷ヘッドで冷却しているわけで、設置場所で何がかわるのだろうと思いました。
そこで簡単なテストを実施してみました。
前面設置と天板設置の2パターンで比較すると…
今回は、一般的な空冷仕様のPCケースに簡易水冷ラジエーターを設置し、以下2パターンで試しました。
・前面設置(15センチファンを2つ、かつ「吸気」)
・天板設置(15センチファンを2つ、かつ「排気」)
設置場所によってファンの吸排気が変わるわけで、その違いによる温度差も見るようにしました。結果は以下の通りです。
・前面設置(15センチファンを2つ、かつ「吸気」):CPU温度38度、GPU温度80度
・天板設置(15センチファンを2つ、かつ「排気」):CPU温度40度、GPU温度78度
ちなみに、それぞれの設置場所でも「吸気」「排気」の2パターンを事前に試しており、あらかじめよく冷えるほうで比較しています。
CPUに関しては前面設置かつ吸気がよく冷え、GPUに関しては天板設置かつ排気が冷えるという結果に。
総合的に見れば甲乙つけがたいのですが、取り回しやメンテナンス性を考慮すると前面設置かつ吸気が良いかもしれません。
おそらく、外気を最も効率よく取り込めるのが前面吸気で、なおかつ冷えた新鮮な空気が直接ラジエーターにあたるのでよく冷えるのだろうなと。
ただし、ハイエンドGPUを載せる場合は少しでもGPUの冷却能力を高めるために天板設置かつ排気で組み付ける方法もアリですね。
天板は排気専用が吉かもしれない
いろいろ試してみたのですが、天板に設置するファンは「ほぼ排気専用」と考えたほうが良さそうです。
天板から吸気して後方+底面から排気するというエアフローもありますが、簡易水冷の場合、このパターンは最も冷えませんでした。
やはり一般的なPCケースは「前面から吸い込み、天板もしくは後方から排気する」という使い方が自然で、最も効率よく冷却できるようです。
ただし、今回はサイドフロータイプのCPUクーラーで試したので、トップフローの場合は少し違う結果になるかもしれません。
もし空冷仕様のPCケースに簡易水冷ラジエーターを組み付ける場合は、「前面設置かつファンは吸気方向」「天板ファンは排気方向」で試してみてください。
ほとんどのタワー型ケースでは、この方法が最適解になると思います。