VRR(可変リフレッシュレート)のメリット
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一般的にPCモニターのリフレッシュレートは固定されていますが、一部の特殊な機能を使うと状況に応じて変化させることができます。
これをVRR(可変リフレッシュレート)と呼び、近年はNvidia、AMD共に対応済みです。
では、VRRには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
VRRのメリットとは
VRRとは、「Variable Refresh Rate」の略称で、日本語では「可変リフレッシュレート」と翻訳されます。
読んで字のごとく、リフレッシュレートを柔軟に変更する機能です。変更可能なリフレッシュレートの幅はNvidiaとAMDで異なりますが、モニターやGPUが対応していれば誰でも使える機能です。
このVRRですが、具体的に次のようなメリットを持っています。
テアリングの防止
テアリングとは「モニター側とGPU側の処理のずれ」で起こる「チラつき、ナミのような歪み」です。一般的にモニター側の処理が終わるタイミングでGPUから次の映像が送られますが、モニター側の処理がおいつかないまま、GPUの映像が送られるとチラつきが起こります。
これがテアリングです。テアリングは、GPUのリフレッシュレートがモニターより上でも下でも起こるため、2者のフレームレートをできるだけ同期させることが大切です。
VRRでは、このテアリングによる映像のズレを防止する働きがあるとされています。
スタッタリングの防止
テアリングを防止する技術として垂直同期やV-SYNCなどがありますが、この同期がうまくいかない場合のズレがスタッタリングです。
スタッタリングはいわゆる「カクカク」となる現象ですね。一般的にはGPU側の処理が追い付いていない場合に発生します。モニター側のリフレッシュレートが60Hzにもかかわらず、GPU側がそれを下回ると次のタイミングは30Hzとなるため、この遅れがカクつきになるのです。
ゲーミングモニターのように高いリフレッシュレートを持つ製品の場合、GPU側が追い付かずに発生する可能性があります。テアリングと同じくこちらもVRRによって防止できるとされています。
テアリングやスタッタリングを回避するVRR
テアリング(チラつき、ナミのような歪み)や、スタッタリング(カクつき)は、その多くが「モニターのリフレッシュレートが固定されている」ことに起因します。
スタッタリングはGPUの能力不足が原因なのですが、そもそもテアリングを回避するために能力を使うわけですから、大元を辿れば同じようなものです。
VRRでは、こうした「モニター側の固定リフレッシュレートが原因でおこる不具合を回避」できるという特徴があり、Nvidia・AMD双方で次のように実装されています。
Nvidiaの場合
「Nvidia G-SYNC」という機能がVRRですね。Displayportでの入力で利用することができ、リフレッシュレートを「1Hz~モニター側の最大値」までの間で変化させることができます。
対応機器は少なく価格も高いですが、可変の幅が非常に広いのでテアリングやスタッタリングをかなりの確率で防止することができるようです。
AMDの場合
「AMD FreeSync」という名称で提供されています。DisplayportおよびHDMIの入力で利用することが出来、可変リフレッシュレートの範囲は「30Hz~240Hz」。
G-SYNCよりも可変の幅が狭いですが、現在流通しているモニターはほぼ30~240の範囲におさまるため、ほとんど問題ないでしょう。G-SYNCよりも対応する機器が多く、価格も安いことが特徴です。
VRRは今後必須の機能に?
数年前から実装されているVRRですが、ゲーミングモニターが一般的な存在になりつつある今、非常に重要な機能だと思います。
モニター側のリフレッシュレートが上がると、GPUとの同期もシビアになっていくからです。VRRによってモニターとGPUの歩調を合わせることで描画を正常に保つことが、ゲームの快適性を高めることにつながるでしょう。
「チラつきやカクつきがでたら垂直同期を切る」という方法もありましたが、今後はVRRを導入することで問題が解決するかもしれません。