HDMI、DVI、DisplayPortの違いは?ゲーミングPCの映像出力端子はどれが人気か調べました
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ゲーミングPCと液晶モニターを接続しよう
デスクトップはノートパソコンとは違い、外部液晶モニターが必ず必要になります。デスクトップと液晶モニターを接続するために、それぞれが対応した映像出力端子のケーブルを用います。
BTOゲーミングPCの場合、グラフィックボードの映像出力端子と液晶モニターを接続することになり、HDMI、DVI、DisplayPortから選ぶことになります。ではHDMI、DVI、DisplayPortって何が違うのでしょうか。そしてどれを選べば良いのでしょうか。
スペックの違いやどれが人気なのかを以下に詳しく解説していきます。映像出力端子と関連性の高い「おすすめのゲーム用グラフィックボードと選び方」の記事もあわせて読むとゲーミングPC選びの参考になると思います。
映像出力端子のスペック比較
HDMIと言ってもHDMI 1.4やHDMI 2.0がありますし、DVIにはDVI-IやDVI-Dがあります。この辺りの違いや特性を知っておかないと「あれ?144Hzにならないぞ」なんてことになります。そこでまずは主要な映像出力端子のスペックを比較してみます。
端子 | 最大解像度 | 最大Hz |
---|---|---|
HDMI 1.4b | 4096 × 2160(30Hz) | 1920 x 1080(120Hz) |
HDMI 2.0 | 4096 × 2160(60Hz) | 1920 x 1080(144Hz) |
DVI-I | 3840 × 2400(33Hz) | 1920 x 1080(144Hz) |
DVI-D | 3840 × 2400(33Hz) | 1920 x 1080(144Hz) |
DisplayPort 1.2 | 5120 x 2880(30Hz) | 1920 x 1080(240Hz) |
DisplayPort 1.4 | 7680 x 4320(60Hz) | 1920 x 1080(240Hz) |
USB Type-C | 3840 x 2160(60Hz) | 1920 x 1080(144Hz) |
いくつか注釈が必要です。HDMI 2.0は「120Hzまでしか対応していない」という声もあれば、「144hz出せる」という意見もあります。調べれば調べるほどわからなくなってきます・・・。ただ、HDMI 2.0対応の144Hz液晶モニターが販売されていることを考えると、144Hz出せるはずです。
DVI-IとDVI-Dはそれぞれデュアルリンクケーブルを使用した場合のスペックです。シングルリンクケーブルだと最大解像度が小さかったり、高リフレッシュレートを出せなかったりします。ケーブルによってスペック差が非常に大きいので注意してください。
ちなみにDVI-IとDVI-Dの見分け方はピンの数です。DVI-Dは24ピン、DVI-Iは29ピンです。穴の数や形が違うのですぐにわかると思います。DVI-DケーブルはDVI-I端子に挿せますが、DVI-IケーブルはDVI-D端子に挿せないことも覚えておきましょう。つまりDVI-Dのデュアルリンクケーブルを買っておけば大丈夫です。
DisplayPort 1.4で7680 x 4320(60Hz)出せるのはディスプレイストリーム圧縮という技術を活用した場合のみです。ディスプレイストリーム圧縮が使われていない機器を接続すると30Hzに落ちます。
USB Type-Cによる映像出力端子はRTX20シリーズから対応しました。NVIDIAはVRデバイスと簡単に接続できることをアピールしています。今のところUSB Type-C > HDMIやUSB Type-C > DisplayPortのケーブル(変換)が多いようです。今後スペックは上がっていくのでしょうけど、液晶モニターと接続するだけなら別に使う必要はないと感じます。
スペックはDisplayPortの圧勝
比較してみると一目瞭然。DisplayPortのスペックが非常に優れていることがわかります。最近は144hzをさらに越えて180Hzや200Hzに対応した液晶モニターが登場していることを考えると、とりあえずDisplayPortケーブルにしておけば問題なさそうです。
グラフィックボード側もDisplayPortを優位に捉えているのか、GeForce GTX10シリーズのFounders EditionはDisplayPortが3つ用意されています(DVIとHDMIは1つずつ)。デュアルモニタにする場合もDisplayPortを2つ使えばいいのでシンプルです。
どの映像出力端子がPCゲーマーに人気なのか
では実際にPCゲーマーはどの映像出力端子を使っているか調査しました。調査方法はTwitterの投票機能、アンケート実施期間は2016年8月24日、有効回答数は197件です。なお、私のTwitterはFPSゲーマーのフォロワーが多い印象です。
このような結果になりました。HDMIとDVIがほぼ五分、DisplayPortは圧倒的不人気です。DisplayPortのほうがスペックが高いのになんだか不思議な結果です。
おそらくDisplayPortの知名度がまだ低いことと、DisplayPortに対応した機器がまだ少ないことが原因だと思います。ただ、DisplayPortに対応した液晶モニターが増えてきていますし、HTC Viveのような人気デバイスもDisplayPortを使っているので、これから徐々にDisplayPortの人気が高まっていくと予想しています。
接続の安定度で選ぶならDVIとDisplayPortがおすすめ
性能以外にしっかり接続できるかも気にするべきです。私はDVIを使っているのですが、接続部分がグラグラせずにしっかり安定するところが好きです。DVIはケーブルの端子に2つのネジが付いていて、がっちり固定できます。ケーブルを足に引っ掛けて外れるなんてことはないので信頼感があります。
DisplayPortにネジは付いていませんが、カチッと挿さります。ネジをくるくる回さなくても取り外し可能なので、使い勝手で言えばDisplayPortがNo.1です。
一方、HDMIはUSB端子のような感じで、特に固定する仕組みはありません。外れることなんて滅多にないでしょうけど、万が一のことを考えると私はHDMIを選びたくありません。実際、グラグラしたせいで接続不良になった経験があるため極力使うのを避けています。
液晶モニターの仕様に要注意!
144Hz対応液晶モニターだからといって、すべての映像出力端子で144Hzを出せるとは限りません。例えば「BenQ XL2411P」は「HDMI,DP,DVI端子/144Hz/1ms」と明記されています。
しかしよく見ると、「※144Hz駆動はDVI-DL,Display Port接続時のみ対応します。」と書いてあります。公式サイトだともっとわかりづらい表記になってます。このように映像出力端子の種類が限定されていることは決して珍しくありません。必ず事前に液晶モニターの仕様を確認するようにしましょう。