M.2でも使えるSSDのメンテナンス方法
投稿日:
※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
「SSDはメンテナンスフリー」と考える方がいますが、日常的にデータの読み書きを行うため、定期的にメンテナンスを行うべきだと考えています。
そこで、M.2でも使えるSSDのメンテナンス方法を紹介します。
「Trim」コマンドでSSDをメンテナンスしよう
Windows OSには「Trim」と呼ばれるメンテナンス用のコマンドが実装されています。
SATA SSDをよく使用していた方ならば、Trimコマンドは「懐かしい」と感じるかもしれません。端的に言えば、Trimコマンドは「SSD内の不要な情報を削除して最適化する命令」です。
Trimは、OSがSSD内のデータブロックを2度と使用しないと判断したとき、データブロック自体を完全に消し去る処理を行います。
Tirmが発行されると、SSDコントローラーはスペースを効率よく使うように動くため、結果的にSSDの性能を上げつつ、寿命を延ばすことつながります。
一般的にSSDのメンテナンスは、Trimコマンドの実行によって行うため、ゲーミングPCを使う上では覚えておいて損がない知識です。
ちなみに、Trimコマンドは人間が実行せずとも、任意のタイミングで実行されています。例えばパーティションを変更したり、ごみ箱内のデータを削除したりすると、OS内でTrimが走りSSDが最適化されているのです。
HDDの「デフラグ」に近い機能で、Windows8以降に搭載されている「ドライブの最適化」機能を利用したタイミングでも、Trimが実行されるようになっています。
Trimコマンドの使い方
Trimコマンドは、Windows10であれば標準状態で「on」になっています。しかし、何らかの事情によってoffになっていることもあるため、まずは使用可能な状態かを確認しておきましょう。
Windows10で管理者権限のコマンドプロンプト、もしくはPowerShellを開き、以下のコマンドを入力してみてください。
・fsutil behavior query DisableDeleteNotify
このコマンドを実行した結果、
・DisableDeleteNotify = 0 (無効)
と表示されればTrimは有効になっています。()内に「無効」と記載されていますが、これは「Trimが無効ですよ」という意味ではないので注意してください。
=の右側の数字が「0」ならば有効、「1」ならば無効なので、もし「1」ならば
・fsutil behavior set DisableDeleteNotify 0
と入力して有効にしておきましょう。ちなみに、管理者権限でなければ実行できないと思います。
大半のPCでは、標準状態で「0(つまり有効)」になっていると思いますので、そのままでOKです。
Trimの実行方法
TrimはSSDを販売しているベンダーが提供するツールで行うのが一般的ですが、Windows上からでも実行可能です。
管理者権限のコマンドプロンプト、もしくはPowerShellから「defrag.exe」を実行すればOKです。
もしCドライブがSSDならば「defrag.exe c: /L」と入力してみてください。Cドライブ全体にTrimが実行されます。
また、SSDとHDDが混在する場合には、「defrag.exe c: /o」と入力すると、SSDに対してはTrimを、HDDに対してはデフラグを行います。便利ですよね。
もちろん、これらコマンド操作だけではなく、前述の「ドライブの最適化」でもTrimが走るため、面倒であればこちらを実行しても良いでしょう。
M.2 SSDでもTrimは有効
TrimはそもそもSATA接続のSSDを対象とした機能でしたが、M.2接続であっても問題なく使えるようになっています。
M.2に変更されたとはいえ、最適化することで性能の維持や寿命を伸ばす効果は期待できますので、定期的に実行するようにしましょう。
私は、3か月~半年の一度の頻度でドライブの最適化を実行していますね。SSDはHDDのように性能の低下を感じにくいので、期間で区切ってメンテナンスすることをおすすめします。