どこにも異常がないのになぜかCPUが冷えない!その原因はソケット?
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夏が近づき気温が上がってくると、どうしてもやりたくなるのがCPUの温度チェック。私は頻繁にやってしまいます。
先日、知人から「どこにも異常がないのにCPUがあまり冷えない」という相談を受けました。
色々調べてわかったのですが、どうやらその原因はソケットにあったようです。
世間をにぎわせた第12世代Coreシリーズの「反り」
結論から言うと、友人のCPUはソケット部分の「IHS」が歪んでいるタイプでした。
第12世代CPUが発売されてすぐに反りの問題が発覚し、一時は結構な話題になりましたよね。
私もすっかり忘れていたのですが、どうやら友人は「当たり」を引いてしまったようです。具体的には次のような現象が起こっていました。
- CPUソケットのIHS(銅製のヒートスプレッダ)がややゆがみ、凹状になって隙間ができている
- CPUクーラーとしっかり接触しておらず、熱が伝導していない
- 定格でアイドリング状態ならば問題ないが、少し負荷をかけると温度が上昇、その後も温度の下がりかたが少し遅い
第12世代CPUのIHSがリテンションを締めこんだときの圧力で歪んでしまい、それがもとでCPUクーラーとの接触不良を起こし、冷却能力が落ちていると。
ちなみに、ネット上でも報告されていますが、CPUやマザーボード自体が歪んで故障するわけではないため、一応そのまま使用できるようです。
ただ、いかんせん高負荷状態では冷えませんし、精神衛生上よろしくありませんよね。そこで、対策を講じてみました。
対策は主に2つ
私が個人的に知る対策としては、以下2つが挙げられます。
ワッシャーMOD
まず一つ目のワッシャーMODですが、これは結構有名ですよね。要はCPU固定金具(ILM)とマザーボードの間にワッシャーを挟み、隙間ができないようにするのです。
手順も簡単で、「ILMをトルクスドライバーで外す」「マザーボードとILMの間にワッシャーを挟む」「ILMを元通りに固定する」という3ステップで完了。
ただし、普通の家庭にはトルクスドライバーがありませんし、ワッシャーの厚みをうまく調整する必要があります。
ちなみにワッシャーは絶縁性・強度・耐熱性があるものが条件です。となると、ポリカーボネートあたりになるでしょうね。
ポリカーボネートのワッシャー、あまり見かけませんよね。大きめのホームセンターで探すか、Amazonなどで単品購入する必要があると思います。
このようにワッシャーMODは理屈は簡単なのですが、意外と面倒なポイントが多いのです。
そこで、もう一つの方法を採用してみました。
サードパーティー製のソケットフレームを使う
ILMを取り外し、サードパーティー製のソケットフレームに交換することで、歪みの発生を防ぎます。
実はCPUグリスで有名なサーマルグリズリーから、こんな商品が出ています。
すでに完売したようなのですが、偶然にも発売してすぐに目にする機会があり、1つだけ確保することができました。
友人もタイミングの良さに驚いていましたが、なんとか交換作業も終わり、今はそこそこ冷えるようになったようです。
ワッシャーMODは中級者以上向け
繰り返すようですが、ワッシャーMODは結構難しいです。CPUクーラーとの接触具合を見ながら厚みを調整しなくてはなりませんし、マザーボードとCPUを何度も弄り回す必要があります。
もし同様の問題に直面したら、まずは購入もとに相談してみても良いでしょうね。ちなみにワッシャーは0.8~1mm程度のものが良いとの情報が多いです。参考にしてみてください。