グラボの小型化は可能なのか?大型化が続くグラボの未来
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最近のグラボ、大きすぎますよね?PCのグラボは、最新のゲームや3Dアプリケーションをスムーズに動作させるために欠かせない重要なパーツです。
しかし、高性能化=巨大化の流れは止まらず、小型PCを好むユーザーにとっては制約となることがあります。
果たして、今後グラボが小型化する未来は来るのか。今回はグラボの小型化について考えてみたいと思います。
大型化が続くグラボ
現在のグラフィックボードは、高性能なGPUチップや冷却システムを搭載するため、かなり巨大です。
一般的なフルサイズのハイエンドグラボは、長さが約30センチ、幅が約13センチでしたがRTX4000シリーズではさらに巨大化。
- RTX4080:348.2(L)mm x150(W)mm x72.6(H)mm
- RTX4070Ti:308(L)mm x123(W)mm x52(H)mm
- RTX4060:199(L)mm×120(W)mm×42(H)mm
RTX4060クラスのミドルレンジになればかなりコンパクトになりますが、それでも長さは20センチ、厚みは4センチ以上あります。
ちなみに旧GTXシリーズでは、
・GTX1080…280(L)mm×114(W)mm×41(H)mm
くらいでしたので、単純に長さは3~6センチ、厚みが1~3.5センチも巨大化しているのです。
これは、一部のユーザーにとっては問題ですよね。特に、小型PCやミニITXを愛好するゲーマーにとっては、年々グラボの選択肢が少なくなっていくことにつながります。
そもそも長さ25センチを超えると、PCケースの選択肢が徐々に少なくなり、30センチを超えたあたりからほぼmini-ITXは不可能というのが実情です。
一方、PC自体はMINISFORMやMAX-Qなどに代表されるように小型化の潮流があり、グラボのサイズさえ何とかなれば非常にコンパクトで高性能なPCを手に入れることができます。
SSDも小型化し、5インチベイは不要となった今、グラボはPC全体の潮流に反している唯一のパーツと言っても良いのです。
グラボが小型化する可能性はあるか?
念のため述べておくと、グラボも小型化の潮流がないわけではありません。技術の進歩や市場の需要の変化により、グラフィックボードの小型化への道が開けてきていることは確かです。
例えば、製造プロセスの微細化や高密度なコンポーネントの利用により、「同一レベルの性能であれば」小型化は進んでいるのです。
具体的な例でいえば、GTX780とGTX1650はほぼ同じ性能ですが、大きさはGTX1650のほうが小さいですよね。しかし、GTX780レベルの性能が小型化される頃には、すでにより上位のグラボが必要となっていて、そのグラボは大型です。
つまり、小型化の流れよりも「大型化・高性能化」の流れのほうが早く、我々ユーザーはその時々の高性能モデルを入手する際にどうしても大型なグラボを買わざるを得ない、という状況が続いているわけです。
とうことで、可能性の話をすれば「小型化の可能性は十分にあるし、現在も続いている」と言えますが、「最新レベルの性能をもったグラボが小型化される可能性」は低いかもしれません。
必要な性能を見極めることで実質的な小型化は可能
ここで注目したいのは「同一の性能であれば、年々小型化は進んでいる」という点です。
PCゲーマーとはいえ、皆が最新のRTX4080レベルの性能を欲しているわけではありませんよね。私もすでに、プレイするタイトルはRTX3070クラスで十分なものばかりです。
近年はゲームタイトルの進化よりもグラボの進化のほうが早いので、自分が必要としている性能のラインを見極め、その性能を満たすより新しいグラボに買い替えていけば小型化は達成させるはず。
というよりも、事実上この方法しかグラボは小型化できないのですが…。個人的にはもう少し最新モデルでも小型化が進んでほしいですね。