ネイティブ動作のメモリとは?XMPとの違い
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PCパーツの中でメモリは最も交換しやすいため、気軽にアップグレードできますよね。ただし、交換時に注意したいのが「ネイティブ動作」という文言。
それほど頻繁に見かけるわけではありませんが、今はXMPなどメモリの動作クロックを上げる技術もあるため、メモリについての知識を深めておきたいところ。
今回はメモリの「ネイティブ動作」について解説します。
ネイティブ動作とは何か?
まず、ネイティブ動作という言葉について簡単に解説しますね。
ネイティブという言葉をそのまま翻訳すると「原住民」や「自然の・天然の」という日本語になります。
一般的にIT業界で使われる「ネイティブ」とは、「アドオンやプラグインなどを用いてない、何も手を加えていない状態」「本来の利用環境」「標準環境」などの意味を持ちます。
この意味が転じて、メモリのネイティブ動作の場合は「何も手を加えずに動作すること」を指しています。つまり、OCなどを行わずとも標準状態で動作するということですね。
例えばネイティブ動作で「DDR5-4800」なのであれば、OCなどを行わない状態で4800MHzの動作クロックを実現しているということです。
「そもそも表記通りなんだから特に覚える必要がないのでは?」と思う方がいるかもしれません。たしかに以前はそうだったのですが、現在はXMPという技術があります。
XMPとは「Extreme Memory Profile(エクストリームメモリプロファイル)」の略称で、Intel社が提供しているメモリの拡張規格です。
簡単に言えばIntel独自のOC用の規格なのですが、XMPは「プロファイル」と呼ばれる設定の集合体を作り、これを読み込むことによりメモリの動作クロックを変更できる点が特徴。
以前のメモリOCは、マザーボード上のUEFI(BIOS)から少しずつ電圧や動作クロックを変更していったのですが、XMPならばプロファイルを切り替えるだけでOCが完了します。
このXMPですが、徐々に進化しており、現在はネイティブ動作モードと大差ないほど自然に使えるようになりました。
なので、XMPで実現する動作クロックなのか、それともネイティブ動作のクロックなのかをしっかりチェックしておく必要があるわけですね。
XMPなしでネイティブ動作クロックが高いメモリはおすすめ
上記のようにXMPはプロファイルによってOC設定を変更する仕組みです。なので、常用することで多少なりとも負荷がかかってしまいます。
実は、メモリは電圧や動作クロックの設定に対して結構シビアであり、OC状態を常用していると故障のリスクがあるパーツです。
個人的にはネイティブ動作でクロック数が高いメモリのほうが、安心して使えますね。例えばDDR4-3200あたりを買うにしても、ネイティブ動作で外観もシンプルなタイプは長く安心して使えます。
ゲーミング用途としては、ヒートシングがバリバリに装着されていてXMPで動作クロックを高く保てるほうが有利かもしれませんが、正直なところメモリの動作クロックが体感に与える影響は誤差レベル。
もし、XMP対応の高クロックメモリとネイティブ動作でそこそこのクロックを持つメモリなら、私は後者を選ぶかもしれません。価格もネイティブ動作のシンプルなメモリのほうが安いですしね。