グラボ高騰より深刻?「マザーボード高すぎ問題」
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ゲーミングPCが高い理由としてよく挙げられるのが「グラボが高い」という事実。確かにそのとおりなのですが、実はその他のパーツも値上がりが激しいのです。
その筆頭格が「マザーボード」。電源やメモリに比べると、高価格なモデルが非常に増えました。今回は「マザーボード高すぎ問題」を取り上げつつ、一体いくらのマザーボードならばゲーミングPCに適しているのかを考えてみます。
マザーボードはかつて「1万円未満」が普通だった
先日、あるPC雑誌を見て非常に驚いたことがありました。それは「マザーボードのカテゴライズが高価格モデルだけに偏っている」という点です。
その雑誌では、マザーボードを「10万円以上」「5~10万円未満」「5万円未満」の3つにカテゴライズしていて、それ以外は紹介されていなかったのです。
これは私のとってかなり衝撃でしたね。なぜなら、私がBTOパソコンや自作PCに興味を持ったころは、マザーボードの予算は1万円未満という人間が大半だったからです。
もちろん、20年近く前の話なので参考にならないとは思いますが、それにしても価格が高騰しすぎです。
私の認識では、
- 1万円前後:エントリークラスのマザーボード(廉価版チップセット搭載)
- 1~2万円未満:ミドルレンジクラスのマザーボード(サウンドチップやOC機能などが充実しはじめる)
- 3万円以上:ハイエンド。保護回路機能やPCIeレーン数が充実している
といったグレード分けが当たり前でしたので、最近のマザーボードの高騰ぶりには閉口してしまいます。
ちなみに2009年ころのハイエンドマザーボードは45000円程度で、ASUSTekの「Striker II Extreme」などが有名でしたね。
このStriker II Extremeは、「3-way SLIシステム」というグラボ3枚を同時に接続するシステムが構築できるものでした。
当時としては最上位のチップセット「nForce 790i Ultra SLI」を採用していて、まさにハイエンド仕様といったモデルだったのですが、価格は45000円。実売価格はもう少し安かったと思います。
デフレの時代だったとは言え、今のハイエンドは10万円近くが当たり前なので、いかにマザーボードが高くなっているかがわかりますよね。
ゲーミングPC向けマザーボードの最低ラインはいくら?
しかし、高価格化が進んだ今でも、マザーボードに高額な予算を投じる必要はないと思います。
例えば、Intelなら低価格向けの「H610」や「B660」といったチップセットを搭載するマザーボードでも、十分な性能のゲーミングPCが組めるからです。
Intelの場合、末尾が「10」のチップセットが最も低いグレードで、これを搭載したマザーボードが最も安くなりますね。
2023年1月時点では、
- BIOSTAR:H610MHP(9800円)
- ASRock:H610M-HDV/M.2(11480円)
- ASUS:PRIME H610M-E D4(13980円)
などが人気のようですね。私もASUSのPRIMEシリーズは何度か使ったことがありますが、廉価版でありながら耐久性がしっかりと確保されていて、ゲーム用途でも何ら問題ありませんでした。
もちろん、OC機能の豊富さやPCIeレーン数などで上位モデルに劣ることは確かなのですが、正直なところ「普通に遊べるミドルレンジ」を作るのにこういった機能は不要。
RTX3060程度のグラボとメモリ16GB、6コア~8コアのCPUでM.2 SSDを1枚といった構成ならば、H610でも全く問題ないのです。
ということで、私の中ではゲーミングPC用のマザーボードとして最低ラインは「1~1.5万円」だと考えています。
マザーボードは「ケチれる」ポイント
全てのパーツを接続するので、高価でなくてはならない!という思い込みがあるかもしれません。しかし、マザーボードは「必要十分」なレベルに落とすことでかなり安くできます。
今は個々のPCパーツの性能があがっているので、普通のCPUとグラボを普通に動かすだけでそれなりのパフォーマンスが出ますからね。マザーボードは質素で安定した廉価モデルでも十分だと思います。