GPUのバックプレートの役割と必要性
投稿日:
更新日:
※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
私がGPUを選ぶとき、目につくのが「バックプレート」の存在です。全く同じ性能のGPUでも、バックプレートがあったりなかったりしますよね。
個人的に疑問があったので、少し調べてみました。
GPUのバックプレートは何のためにある?
まずバックプレートの役割ですが、下記の3点に集約されるようです。
- GPU本体の強度が上がり、「ゆがみ」「たわみ」に強くなる
- 熱源であるGPUコアの裏を金属で覆うため、熱伝導性が上がって冷却能力が向上する
- 振動やノイズに強くなる
3番めの振動やノイズに対しての抵抗は体感したことがありませんが、上の2つは確かにそのとおりだと思います。
特に一番目の「ゆがみ」「たわみ」に対する抵抗は、かなり安心感がありますね。
ゲーミングPCは、まだまだ「縦型」のケースが主流なので、マザーボードを縦の柱とすれば、柱から真横に伸びた棚のような状態になります。
つまり、重量があるGPUの場合は、常に本体全面にストレスが掛かっている状態。長い間使っていると、徐々にGPUがゆがんだり、たわんだりするリスクがあるわけです。
もちろん、静止状態であれば滅多に歪んだりはしませんが、高負荷による発熱の影響で柔らかくなる可能性はあります。
こうしたリスクを減らしてくれるのがバックプレートであり、いわば「背骨」のような役割を果たしているわけです。
また、冷却効果に関しては、さまざまなレビューで効果が証明されていますね。やはり熱源の真裏に金属があることは、熱伝導・放出にとても有利なようです。
大げさな言い方をすれば、普通のヒートシンクの他にもう一枚、簡易的なヒートシンクがあるようなものですから。
バックプレートは必須なのか?
ここまでの内容から、「じゃあバックプレートが無いGPUは買わないほうがいいのか?」と考える方がいるかもしれません。
バックプレートは確かに有用なパーツですが、「無いよりはあったほうがいい」というレベルのもの。したがって、バックプレートの有無を最優先に考える必要はないと思います。
そもそも、ゆがみやたわみに関しては、GPU全体で強度設計などを行い十分な対策が講じられているもの。GPUがマザーボードから棚上に生える構造は、今に始まったことではなく20年以上前からです。
GPUの前面には、ファンやヒートシンクが設置されているため、そもそも強度的にはあまり問題がありません。あるとすれば、一部の超大型なハイエンドモデルだけです。
また、冷却についてもバックプレートはあくまでも「補助」であり、メインはヒートシンクやファンです。なので、バックプレートを必須として選ぶ必要はないと思いますね。
どうしてもこだわりがあるなら「自作」を
ただし、見た目の好みの問題で、どうしてもバックプレートが欲しい!という方には「自作」をおすすめします。
数年前にYuotubeでも話題になりましたが、実はバックプレートは比較的簡単に自作することができるのです。
メジャーな方法としては、「アクリル板をGPUの形状に合わせてカッティングし、塗装(もしくはフィルムを貼る)」というものが挙げられます。
アクリル板ですから、強度がちょっとだけ増す以外はあまりメリットがないと思いますが、あくまでも見た目の満足感を高めるためですからね。
ちなみに塗装はラッカースプレーとクリアスプレーを重ね塗りすると、光沢がでて高級感が増すと思います。興味があるようならチャレンジしてみてください。