NVMe SSD使用時の注意点!シール剥がしはOK?
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NVMe SSDもだいぶ値段がこなれてきて入手しやすくなりましたよね。私も2年前から常用を開始しました。しかし、今までのストレージとは異なり、かなり高熱になることから冷却対策が必須です。
また、扱いにちょっと癖があるため、ゲーミングPCを初めて扱う場合には注意が必要です。NVMe SSD使用時の注意点をまとめてみました。
表面のシールは剥がしていい?
NVMe SSDにはメーカーロゴなどが記入されているシールが貼ってあることが大半です。このシールですが、オプションのヒートシンクを貼るときに邪魔ですよね。うまく熱が伝わるか不安ですし。
ということから、シールを全て剥がしてしまう方がいるようですが、個人的には剥がさないほうがいいと思います。
正直どちらでもいいのですが、シールを剥がしてしまうとNVMe SSD自体のメーカー保証が効かなくなりますし、シール一枚で熱伝導性が大きく変わることもありません。
ちなみに紙素材のシールの場合、熱抵抗はほとんど発生しないので、そのままヒートシンクを張り付けてもしっかりと冷えてくれます。シールを気にしてヒートシンクを付けないほうがハイリスクです。
そもそもヒートシンクは必要?
これはケースバイケースで、必要なこともあれば不要なこともあります。
NVMe SSDはマザーボードのCPUスロット下部にあるM.2スロットに取り付けることが多いと思いますが、マイクロATXサイズのマザーボードであれば、CPUファンによる冷却が効く部分です。
理想はCPUクーラーがトップフロー方式(マザーボードに向かって吹き付けるタイプ)で、クーラーのファンは12センチ以上というところでしょうか。
NVMe SSDも含めてマザーボード方向にエアフローが発生するので、特にヒートシンクを装着しなくても問題なく冷えます。もちろん高負荷時であってもです。
実際に私はヒートシンク無しのNVMe SSDを装着して2年ほどゲームをしていますが、サーマルスロットリングが発生したことはありませんね。コスパ重視の構成ならこれで十分だと思います。
しかし、CPUファンがサイドフロータイプだったり、M.2スロットがCPUクーラーの冷却範囲から外れている場合には注意が必要です。
サイドフロータイプはCPU単体を非常によく冷却しますが、マザーボード全体に対してはあまり冷却能力を持っていません。
そのため、サイドフロータイプのCPUクーラーを使用している場合には、PCのケースファンが作るエアフローでNVMe SSDを冷やすことになり、ヒートシンク装着したほうがベターという結果になるでしょう。
NVMe SSDでRAIDを組むとあり得ない高速に?
NVMe SSDを2枚接続してRIAD0などにすると、確かにベンチマークの数字上はものすごい結果がでます。
例えば、SamsungのNVMe SSD「SSD 980 PRO」をASRock X570 Taichiに載せ、RAIDを組むとリード9200MB/s、ライト9600MB/sという凄まじい結果になるそうです。
ちなみに通常の廉価なNVMe SSDであれば、リード/ライトが2000~3000MB/s程度になるでしょう。高額なモデルであれば5000MB/sを超えてくる感じです。
しかし、実際に使ってみるとわかりますが、超高画質の動画編集などをやらないかぎり、NVMe SSDのリード/ライト速度は体感できません。
リード3000MB/sと5000MB/sの差を体感できる人は本当にPCが好きな人だけだと思います。私も体感できませんでした。もちろん、3Dゲームのクライアント起動時、プレイ時含めてです。
なので、RAIDを組んだとしてもSATA SSDからNVMe SSDに移行した時のような感動を感じられるわけではないことを、理解しておいてください。
車に例えるならば、40キロと80キロの差のほうが、80と120キロよりもわかりやすいのと同じですね。