Ryzen 9 3950X搭載パソコンに触れる機会があったのでベンチマークスコアを計測しました。下位モデルのRyzen 9 3900Xとの比較もしてみます。

Ryzen 9 3950Xのスペック

まずはRyzen 9 3950Xの基本スペックを確認しましょう。

コア数	16
スレッド数	32
定格動作周波数	3.50 GHz
最大動作周波数	4.70 GHz
L3キャッシュ	64 MB
TDP	105 W

Ryzen 9 3900Xが12コア・24スレッドなのに対し、Ryzen 9 3950Xは16コア・32スレッドとコア数もスレッド数も増えています。また最大動作周波数も0.1GHz高くなっています。

しかしTDPはどちらも105Wなので、Ryzen 9 3950Xがとても優秀なCPUだとわかります。ただし記事執筆時点の価格を調べたところ、Ryzen 9 3950Xのほうが約3万円も高いため、コスパで選ぶならRyzen 9 3900Xをおすすめします。

Ryzen 9 3950Xのベンチマークスコア

次に各種CPU用ベンチマークソフトで計測したスコアをご紹介します。ベンチマーク環境は以下のとおりです。

OS	CPU
Windows 10 Home 64bit	Ryzen 9 3950X
メモリ	グラフィックボード
16GB PC4-25600	GeForce RTX2080Ti 11GB
ストレージ	チップセット
1TB NVMe SSD	X570

ドスパラのRTX2080Ti搭載ゲーミングPC「ガレリア AXZ」を使用しました。比較対象のRyzen 9 3900X搭載PCもほぼ同スペックです（メモリの速度が若干違うくらい）。

CINEBENCH R15

	シングルコア	マルチスレッド
Ryzen 9 3950X	215 cb	4067 cb
Ryzen 9 3900X	204 cb	3120 cb

Ryzen 9 3950Xのほうがマルチスレッドは30.3%、シングルコアは5.3%高いスコアです。

CINEBENCH R20

	シングルコア	マルチスレッド
Ryzen 9 3950X	528 cb	9200 cb
Ryzen 9 3900X	489 cb	7108 cb

Ryzen 9 3950Xのほうがマルチスレッドは29.4%、シングルコアは7.9%高いスコアです。スレッド数が多いのでマルチスレッドのベンチマークスコアが高くなるのは当然ですが、シングルコア性能の優秀さも光ります。

7-Zip

CPU使用率	評価 / 使用率	評価
3010 %	3145 MIPS	94996 MIPS

総合評価はRyzen 9 3900Xより24.5%高いスコアです。ちなみにCore i9-9900Kより81.6%も高いです。数値で比較してみると圧倒的な差があるとわかります。

CPU-Z

	Single Thread	Multi Thread
Ryzen 9 3950X	549.9	11183.1
Ryzen 9 3900X	540.0	8245.9

Ryzen 9 3950Xのほうがマルチスレッドは35.6%、シングルスレッドは1.8%高いスコアです。

CrystalMark 2004R7

ALU	FPU
500837	342909

x264 FHD Benchmark

fps	エンコード時間
71.86	35秒

H.264のエンコード性能を計測しました。これまで計測したベンチマークスコアの中で最高fpsが出ました。

3DMARK FireStrike

Physics Score	32520

3DMARK TimeSpy

CPU Score	11786

総合的に比較するとRyzen 9 3950XはRyzen 9 3900Xより30～35%くらい高性能だということになります。3万円差の価値を感じるかは人それぞれでしょうけど、マルチスレッド処理能力の高さを重視するなら間違いなくRyzen 9 3950Xは有力な候補になります。

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