「初めてのゲーミングPCが自作」はおすすめできない理由
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「BTOよりも自作のほうが安い」という情報が広まったせいか、初めてのゲーミングPCに自作をチョイスする方がちらほらいます。
もちろん、最初から自作PCでも何ら問題ありませんし、何を選ぶかは個人の自由です。しかし、私はあまりおすすめしていません。
今回はその理由をまとめてみました。
自作PCは「トラブルの連続」である
自作PCそのものは組み立てに特別な技術を必要としません。今はyoutube動画での解説もありますし、以前よりもハードルが下がっています。
10個程度のパーツを手順通りに組み立てていくだけなので、作業は1時間もあれば十分でしょう。慣れない方でも半日程度あれば完成するはず。
しかし、自作PCの本番は「組み立てたあと」です。つまり、「稼働直後に次々と現れる不安定な挙動を解決するスキル」が自作PCに必須のスキルなのです。
これはBTOパソコンでも同じなのですが、新しいPCは組み立てた後、一定の負荷をかけて稼働させる「エイジング」を行います。
エイジングでは初期不良やドライバとパーツの相性問題などが見つかることがあり、これをクリアして始めて完成と言えるのです。
ゲーミングPCを始めて入手する方の多くは、PC自体の知識も少ないことが大半です。そのため、初期不良や相性問題を特定するまでに時間を要し、結局はプロの手を借りることが珍しくありません。
以下は、私が過去に経験した自作PC組み立て直後から一か月程度に発生したトラブルです。
- 1週間程度でファンから異音が聞こえ始める(ケースファンの初期不良)
- Windowsの不具合であるKP41が発生し、謎のフリーズが連発(CPU内蔵グラフィックとゲームの相性問題)
- PC内部から「ウォンウォン」と音が聞こえる(電源ファンの初期不良)
- 起動直後のフリーズ(メモリの初期不良)
- GPUに負荷をかけるとカクカクになる(電源容量が足りておらずGPUパワーが不足)
こうしてみるとそれほど難しいトラブルには遭遇していませんが、いくつかのトラブルが重なることもあり、原因特定には1週間~1か月を要したこともあります。
保証を考えると実はそれほど安くない
自作PCが圧倒的に安かったのは過去のお話で、ここ10年程は保証も考慮するとBTOパソコンとほとんどコスパは変わりません。
もちろん、BTOのラインナップにない組み合わせを少し安く作れるというのは、非常に大きなメリット。
しかし、自作PCは「パーツ単位で保証があったとしても、PC全体としての保証がない」ため、保証を受けるためにはパーツを取り出して送る必要があります。
送ったパーツが検証を受けて初期不良と断定されれば新品に交換されるわけですが、その間の予備パーツは自分で用意しなくてはなりません。
BTOパソコンの保証でもPCが使えない期間は発生しますが、電話対応による問題の切り分けや3年~5年の長期保証など、自作PCよりも圧倒的に保証内容が充実しています。
ノートラブル、もしくはトラブルにすべて自分で対応できるならば自作PCが良いのかもしれませんが、実用性という面ではBTOパソコンが強いと感じますね。
自作PCは2台目以降で良い
私は自作PCを否定しているわけではなく、「最初の一台」としてはリスクが高いと思うのです。
個人的には最初の一台はBTOパソコンを選択し、それを少しずつアップグレードしながら知識をつけてくのがよいと思います。
そしてある程度PCの全体像が理解できたら、2台目に自作PCに挑戦してみると良いでしょう。
1台目(BTOパソコン)→2台目(自作PC)ときて、2台目が安定してきたら1台目を売却すればアップグレードの資金も手に入ります。
自作PCよりもBTOパソコンのほうが売却しやすいので、この流れは結構おすすめですよ。ぜひ検討してみてください。