グラボの「たわみ」のリスクと対処法
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近年のグラフィックボードは、性能向上に伴ってサイズや重量も増しており、特にハイエンドモデルでは数百グラムから1キロを超えるものまであります。
そのため、「たわみ」が起こりやすくなり、PCケースに設置してしばらくすると、ボードが下に垂れ下がってしまうことが見られます。
今回は、なぜ「たわみ」が起こるのか、たわみによるリスク、そしてその防止策についてご紹介します。
なぜ「たわみ」が起こるのか
たわみの主な原因は、グラフィックボードの重量と取り付け位置にあります。
基本的にグラボはPCケース内のPCIeスロットに水平に取り付けられるため、片側は固定されますが、もう一方は支えがない状態になります。
特に、最新の高性能GPUは大容量のファンや冷却フィン、大きなヒートシンクを搭載するため重量が増しており、この片側だけの支えでは重みによる「たわみ」が発生しやすいのです。
また、ケース内部のスペースが限られていたり、設置角度が微妙に斜めだったりすると、たわみがより顕著に現れることがあります。
たわみが起こることのリスク
たわみが起こると、まず見た目に悪影響を与えるだけでなく、PCの耐久性や安全性に問題が発生する可能性があります。
例えば、グラフィックボードがたわむことで、PCIeスロットに無理な負荷がかかり続けると、接触不良やスロットの破損を引き起こすことがあります。
最悪の場合、マザーボードやグラフィックボードそのものが故障するリスクもあるため、ハイエンドPCを長く安定して使いたい場合には、たわみ対策は重要です。
また、たわみによりファンの角度が変わることで、冷却性能が落ちたり、場合によってはファンの振動が発生したりすることも考えられます。
たわみの発生を防止する方法
たわみのリスクを回避するための方法には、いくつかの対策があります。
GPUサポートブラケットを使用する
GPUのサポートブラケットは、グラフィックボードを下から支える専用の補強パーツです。
ケース内に直接設置するタイプや、グラフィックボードに直接取り付けるタイプもあり、重量を分散させることでたわみを防ぎます。
特に重いGPUを使う場合は、サポートブラケットが簡単で効果的な対策となります。
垂直マウントを活用する
ケースによっては、GPUを垂直に設置できるスロットがあるモデルもあります。
垂直マウントを利用すると、グラフィックボードの片側にのみ負荷がかかる状態を防ぐことができ、たわみが起こりにくくなります。
この方法には、専用のライザーケーブル(GPUをスロットと繋ぐ延長ケーブル)が必要ですが、垂直に設置することで見た目も整い、冷却性能にも貢献します。
簡易的な支えとしてDIYも検討する
市販のサポートブラケットが手に入らない場合、手軽なもので簡易的な支えを作るのも一つの手です。
例えば、ボードの下部に合うように切ったプラスチックや木の棒などを設置して支える方法もあります。
見た目を整えたい場合は、アクリル棒やスポンジのような素材を活用すると、効果的に支えることができ、低コストでのDIY対策が可能です。
まとめ
グラフィックボードの「たわみ」は、特に大型で高性能なGPUにとって無視できない問題です。
たわみが進行すると、PCの安定性や寿命に悪影響を及ぼすため、サポートブラケットや垂直マウントなどの対策が推奨されます。
見た目の向上にもつながるため、長くPCを愛用したいユーザーには、ぜひたわみ対策を検討してみてください。