パソコンから爆発音が聞こえたときの対処法とは
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つい先日、あまりPCに詳しくない友人から「パソコンから爆発音みたいなものがきこえた」と相談されました。
特に火花が散ったとか、コゲくさいとかは起こっていなかったようなのですが、思い入れがあるPCなので出来れば修理して使いたいと相談され、一時的に引き取って調べてみることに。
今回はその結果と、対処法についてまとめてみたいと思います。
爆発音の原因は「コンデンサの破裂」だった
結論から言うと、友人のPCはマザーボードの状態があまりよくなく、電解コンデンサが一部破裂していました。
電解コンデンサは、マザーボードや電源上でよく使われている精密部品です。見た目は、小さな円柱状の突起ですね。名前は知らなくとも見たことがある方は多いと思います。
電解コンデンサは主に電流を安定化させるために設置されており、高品質なマザーボードほど電解コンデンサの質・量がすぐれていることが多いです。
一般的に電解コンデンサの内部は液体が詰まっており、この液体が熱で膨張してしまうことで外側が耐えられなくなり、破裂することがあります。
近年は中身が固体の固体コンデンサもありますが、まだまだ液体コンデンサが主流ですね。特に安価なマザーボードやビジネス用途のOEM品などはまず間違いなく液体コンデンサです。
マザーボードや電源の呼称は、ホコリの体積によるファンの故障を除けば、コンデンサ絡みの故障が多いように思います。最近は本当に少なくなりましたが、10年ほど前までは結構頻繁に起こっていた印象がありますね。
特に、爆発音とともに破裂してしまうような状況になると、マザーボードや電源そのものを交換しなくてはならず、結構な出費になります。
爆発音が聞こえたときにまずやるべきこと
PCから「パンッ」という音が聞こえたら、まずはのケースを開いてマザーボード上のコンデンサをチェックしましょう。音が聞こえたときは、まず間違いなくどこかのコンデンサが破裂しています。
花びらのように綺麗に破裂していることもあれば、一部に穴があいてしぼんでしまっているようなこともあるので、できるだけ入念にチェックしてください。
もしマザーボード上に破裂したコンデンサが見つからなかったら、次は電源ユニットを疑いましょう。PCでコンデンサが多用されているのは事実上この2か所だけだからです。
ただし、電源を解体することは危険を伴います。コンセントからケーブルを抜き、パーツからもケーブルを抜いて、電源ユニット自体のスイッチを数回off/onして放置しましょう。
15分ほど放置したら、ドライバーで電源ユニットのフタ部分をはずし、ゆっくりと上に持ち上げながらはずして回路部分をチェックしてください。
電源はマザーボードよりも回路の面積が小さく、視認性も良いので破裂しているコンデンサがあればすぐに見つかるはずです。
爆発音や破裂音のあとは放置しないこと
どのコンデンサが損傷したかによりますが、1個のコンデンサであればそのまま動き続けることもあります。
特に最近のマザーボードはCPUまわりの保護を何重にも施しているため、低負荷状態ならばそのまま使えてしまう可能性があるのです。
しかし、電解コンデンサは交流を直流に変換し、電流を安定させているもの。高負荷状態で電流が増えると、稼働するコンデンサが少ないことで徐々にPC全体が不安定になっていきます。
この状態が長く続くと、本来なら故障していないパーツも故障することがあるため、音がしたらすぐに使用を中止してください。電源ユニットのコンデンサが損傷した場合は、出火のリスクもありますからね。
ちなみに、ここ数年はマザーボードも電源も品質が非常によくなっていて、コンデンサももめったなことでは損傷しません。しかし経年劣化やホコリの堆積による不具合によって、損傷する可能性は十分にあります。
一番良いのはすぐに買い替えてしまうことですが、予算の都合上そうもいかない場合は、専門の修理業者かBTOメーカーに依頼してチェックしてもらいましょう。コンデンサ交換は半田付けが必要ですから、無理にDIYにこだわるのは禁物ですよ。