ゲームクライアントファイルの巨大化はどこまで続く?
投稿日:
更新日:
※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
近年、PCゲームのクライアントファイルのサイズが急激に増加しています。
「そろそろ新しいゲームをインストールしよう」と思ったら、ストレージの空き容量が足りなかったという経験はないでしょうか。
特に最新のAAAタイトルや人気のオンラインゲームでは、100GBを超えるサイズが当たり前になりつつあります。
なぜゲームクライアントはここまで巨大化するのでしょうか。そして、今後もこの傾向は続いていくのでしょうか。
肥大化するゲームクライアント
近年のゲームクライアントのファイルサイズは、かつてのゲームと比べて格段に大きくなっています。
例えば、2020年代のAAAタイトルでは、インストール時に100GB以上のストレージを必要とするものが珍しくありません。
『Call of Duty: Modern Warfare II』はインストール時に150GB以上、『Baldur’s Gate 3』も120GBを超える容量が必要です。
さらに、オープンワールド系のゲームでは、アップデートを重ねるごとにデータが増え続け、最初はそこまで大きくなかったゲームでも、最終的には膨大なストレージを消費するケースもあります。
かつてのPCゲームはCD-ROM1枚(約700MB)やDVD1枚(約4.7GB)で収まることが一般的でしたが、今では数十GBが標準となり、場合によっては数百GBに達することもあります。
では、なぜここまでゲームクライアントのサイズが肥大化しているのでしょうか。
なぜゲームクライアントが肥大化するのか?
ゲームクライアントのサイズが大きくなる主な要因はいくつかあります。
高解像度のテクスチャデータ
近年のゲームは4Kや8K解像度に対応するため、高精細なテクスチャデータを使用しています。単純な画像データだけでも膨大な容量を占めるようになりました。
オープンワールドと膨大なマップデータ
ゲームのマップが広がることで、地形データやオブジェクトデータが増加します。
特にシームレスなオープンワールドゲームでは、細かいロードを挟まずにスムーズにプレイできるようにするため、大量のデータを事前に読み込む設計になっています。
音声データと多言語対応
フルボイスのゲームが増えたことで、音声データのサイズも膨大になっています。さらに多言語対応の影響で複数の音声データを同梱する場合もあり、その分容量が増加します。
リアルな物理演算とアニメーション
キャラクターの動きや環境の変化をリアルに表現するため、膨大なアニメーションデータや物理演算用のデータが必要になります。
圧縮技術の限界
一部のゲームでは、データを圧縮することでファイルサイズを抑えていますが、読み込み速度や処理負荷の関係で、あえて非圧縮のデータを使用するケースもあります。結果的にファイルサイズが大きくなります。
今後もゲームクライアントファイルの肥大化は続く?
今後もゲームの進化に伴い、クライアントファイルのサイズは増加すると考えられます。特にグラフィックの向上やリアルな物理演算が求められるほど、必要なデータ量は増えていくでしょう。
クラウドゲームやストリーミング技術が普及することで、ローカルストレージに依存しないゲームも登場していますが、高品質なゲームをオフラインでも楽しみたいユーザーにとっては、大容量のゲームデータをダウンロードする必要がある状況は変わらないかもしれません。
一方で、圧縮技術やデータ管理の工夫によって、無駄な容量を削減する動きも進んでいます。今後は「ゲームの品質向上」と「データサイズの最適化」のバランスが重要になるでしょう。
大容量SSDを複数使いこなそう
ゲームクライアントの肥大化に対応するためには、大容量SSDの活用が不可欠です。現在では、2TBや4TBのSSDが一般的になりつつあり、以前よりも価格も手ごろになっています。
特に、高速なNVMe SSDを使用することで、ゲームのロード時間を大幅に短縮できます。
また、複数のSSDを使い分けることも有効です。例えば「頻繁にプレイするゲームは高速なNVMe SSDにインストール」「あまり遊ばないゲームはSATA SSDや外付けSSDに保存」といった管理をすると、ストレージを効率的に活用できます。
今後もゲームクライアントのサイズが増えることを考えると、ストレージの拡張は必須と言えるでしょう。ストレージへの投資は使い勝手に直結するので、できるかぎり大きくしておきたいですね。