IPv6にして感じる「不便」を解説
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夜間帯の速度低下を防ぐ「IPv6契約」は、現代のPCゲーマーの必須知識だと思います。しかし、IPv6はまだまだ普及しているとは言い難く、IPv4が絡む環境ではちょっとした不便を感じることもあります。
そこで、IPv6で感じるゲーム関連の不便をまとめてみました。
そもそもIPv6って何?
IPv6とはインターネットプロトコルバージョン6の略語です。IPv4ではIPアドレスの枯渇問題があり、これを解消するために生まれました。
現在は、インターネット接続をIPv6で行うことで、トラフィックの混雑を回避し、結果的に通信速度の低下を防ぐ効果があります。
厳密に言えばIPv6のなかでも「IPoE接続(ネイティブ方式)」がその効果を発揮するのですが、これはプロバイダーによって採用しているところとそうでないところがあるため、要問合せです。
「IPoE接続(ネイティブ方式)」はPPPoE接続とは異なり、接続口の制限やセッション数の制限がないため、混雑しにくい設計です。
ちなみに、トラフィック(通信量)はPPPoE方式の50~100倍に達すると言われています。
光回線を契約しているプロバイダーに「IPv6オプション」のようなオプション契約があれば、IPoE接続(ネイティブ方式)であるかどうかを問い合わせてみましょう。
PPPoE接続でなければ、夜間帯でも速度低下が起きにくく、非常に快適なゲーム環境が手に入ると思います。しかし、その一方でいくつかの不便もあるのです。
IPv6環境で発生した「不便」
私はIPv6契約を使用して早3年以上が立っていますが、いくつかの不具合に直面しましたので共有したいと思います。
以下に挙げる内容は、必ず発生するとは限りません。相手方との環境的な相性もありますから。
ただし、全て私が実際に体験したことを書いています。
Webカメラの双方向通信ができない
Web会議ツールのようなブラウザ経由でビデオチャットを行うツールで発生しました。
相手方(IPv4)の映像は問題なく見えるのですが、こちらがWebカメラをonにした途端にツールがフリーズ。
Webカメラをオフにすると治るのですが、なかなか原因がわからず。最終的にルーターの設定で「ハードウェアアクセラレーションをオフ」にすると解決。
マイクラのマルチモードができない
マインクラフトで自らサーバーをたて、友人を招待してマルチプレイを楽しんでいたのですが、IPv6契約にした途端、友人が私のサーバーにログインできない事象が発生。
正確に言うと、相手側がどうやら私のサーバーのポートを特定できないようでした。IPv4とはポートに対する考え方が異なるためです。
IPv6環境におけるマルチプレイでは、自分で「どのポートを使用しているか」を調べ、その結果を相手方に伝えて接続してもらう必要があります。
このようなサイトでIPv6環境のポート番号を調べ、結果をマイクラのサーバー設定に反映し、サーバーを再起動。
これで治るはずだったのですがやはりログインできず…。静的IPマスカレード機能でIPをもったルーターでIPを固定してもだめでした。
二重ルーターにして、下流のルーターをPPPoE(つまりIPv4)にしてしまえば良いというお話も聞きますが、そこまでは試せず。
どうやらマイクラに限らず「特定のポートを使用するネット経由のゲーム」は、IPv6で不具合が発生することが多いようです。
Webサイトの表示が遅い
遅い、というよりは変換作業が入っている、といった方が正しいでしょうか。IPv6に対応していないWebサイトは、一発でうまく開けないことがあります。
ちなみに検索エンジンではYahooがやや不安定、SNSでもInstagramやFacebook以外は公式に対応していないようです。
閲覧自体はできるので致命的な不便は感じていませんが、せっかくの高速回線ですからもう少しスムーズに表示してほしいですね。
それでもIPv6のメリットは大きい
このように細々と不便はあるのですが、夜間帯の速度低下を気にしなくて良いというストレスフリーな環境は何者にも代えがたいです。
PCゲーマーなら、ぜひ一度はIPv6環境を試してみてください。