CPUの買い替えは何世代ごとが最適か
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CPUの買い替えは、一体何年ごとが最適なのでしょうか。個人によって求める性能が異なるため、なかなか答えを出しにくい問題ですよね。
そこで、「年数」ではなく「世代」で買い替えの時期を考えてみました。
2010年代半ば以降は「1世代の差」が小さくなっている
CPUの性能向上は、おおよそ「ムーアの法則」のとおりに進んできました。
ムーアの法則とは「半導体の集積度は約2年で2倍になる」というもので、これをCPUに当てはめると「CPUの性能は2年ごとに2倍(近く)になる」と言い換えられます。
かなり簡略化していますが、少なくとも2000年代までは、CPUはほぼムーアの法則にのっとって性能が上がっていたのです。
しかし2010年代にはいると徐々にCPUの「世代間の差」は小さくなり、新しい世代に交代しても劇的な性能向上が見られなくなってきました。
特に2010年代半ば以降は、世代ごとの性能差が10~15%程度にとどまるようになり、1世代ごとでは性能の向上を体感しにくくなっています。
一方、CPUが世代交代するスピードは以前と同じ、もしくはやや長くなっているため、単純に年数だけで買い替えを進めていくと効率が悪くなってしまいます。
2000年代であれば3年や5年といったスパンで買い替えることで、確実に性能向上を体感できました。しかし、今は全く事情が異なります。
例えば、2019年にCore i5 10400を購入し、2022年にCore i5 11400を購入しても、まず性能の変化に気づくことはできません。
おすすめは「2世代飛ばし」
ということで、私が個人的に決めている「買い替えのライン」を紹介します。
私は、「一度CPUを購入したら、最低2世代以上空けてからアップグレードする」というルールに従っています。
つまり、第8世代のIntel製CPUを購入したら、9・10世代はスキップし、第11世代から買い替え候補に入れていくというやり方ですね。
ここ10年ほどの傾向を見ると、大体2世代あけると20%~30%程度の性能向上があり、このラインが「進化を体感できるギリギリのライン」と考えているからです。
2世代スキップで、大体3~4年程度の間が空くため、PCのアップグレード予算にも無理が生じません。もしゲームをしないならば、3世代以上のスキップでも何ら問題ないと思います。
もちろん、「物理コア数が4から6になった」「IPCが著しく向上した」「製造プロセスが10から7になった」などの大きなトピックがあるときは、この限りではありません。
要は「技術的に大きな変化が無く、マイナーバージョンアップのような世代交代ならば買い替えない」という方針ですね。技術的なことにそこまで興味が無ければ、2世代スキップを守ることで大きな損はしないと思います。
予算を抑えるなら「同世代内のアップグレード」も視野に
ただし、CPUの世代が変わるタイミングでスロットが変わり、それに伴ってマザーボードの買い替えが必要になることもあります。
もし、マザーボードを買い替えずにCPUをアップグレードさせたいならば、同じ世代内のより上位のCPUを中古で購入してみましょう。
Core i5 10400をCore i7 10700にアップグレードするようなイメージですね。チップセットさえ対応していれば、同一世代内のアップグレードは非常に手軽で安価な方法です。
まあ、この方法は「上位のCPUにも対応したチップセットを積むマザーボードを持っている」ことが前提としてなので、必然的にマザーボードは良いものにしなくてはなりませんが…。
それでも、「2世代も待てない」といった方にとってはお得なアップグレード方法だと思います。