延長コード多用のリスクと寿命について
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延長コードのタコ足配線を多用していませんか?ゲーミングPCは固定の電源が必要ですが、部屋の配置の都合上、壁のコンセントに直刺しできないことがあります。
また、モニターやスピーカーなど周辺機器の電源も必要なので、どうしても延長コードのタコ足配線に頼りがち。
しかし、ゲーミングPCにおける延長コードの多用は、さまざまなリスクを伴います。
電力の質と不安定性
ゲーミングPCは高性能なため、大量の電力を消費します。高負荷時には安定した電力供給が必要ですが、延長コードを介して電力を供給すると、「電圧降下」という問題が発生することがあります。
電圧降下とは、消費電力の増大によりコード内の電圧が低下する現象で、PCのパフォーマンス低下や予期せぬシャットダウンを引き起こす可能性があります。
日本では家庭用電源の標準電圧は100V。しかし延長コードを経由するとこの電圧が低下し、供給される電力が不足することがあります。
水道の蛇口を同時に複数開くと水圧が低下するように、出口や経路が複数あると勢いが低下してしまうわけですね。つまり、複数の機器を同時に使用すると、各機器に十分な電力が供給されなくなるのです。
容量超過と発熱問題
延長コードには、それぞれ最大負荷容量が定められています。例えば、一般的な延長コードの最大容量が1500Wである場合、この数値を超える電力を消費するとコードが過熱し始めます。
過熱した延長コードは、使用している電子機器だけでなく、火災の原因ともなり得るため非常に危険です。
また、延長コードの多用は「タコ足配線」と呼ばれる状況を招き、これがさらに多くの問題を引き起こす可能性があります。
タコ足配線は電源タップや延長コードに多くのプラグを挿し込むことで、予想外の短絡(ショート)やホコリへの着火などによる火災リスクを高めます。
知っておきたい「延長コードの寿命と劣化」
延長コードは消耗品であり、使用環境や負荷に応じて寿命が決まってきます。
一般社団法人日本配線システム工業会によると、延長コードの寿命は通常3~5年。時間が経過すると、コードやプラグが劣化し、断線やショート、さらには火災のリスクが高まるのだとか。
ちなみに延長コードの劣化には、以下のような兆候があります。
- 差し込み口やプラグ、コードが異常に熱くなる。
- 使用中に機器の電源が不安定になる。
- プラグの抜き差しが緩くなる。
延長コードのリスクを低減するための対策
ゲーミングPCで延長コードを安全に使用するならば、以下のような対策がおすすめですね。
- 壁のコンセントに直接電源ケーブルを挿す。(電圧の不安定性を防ぐ)
- 質の高い延長コードを選び、その最大容量内でのみ使用する。
- UPS(無停電電源装置)を使用して、電力供給の安定化を図る。
- 湿気や直射日光を避けて使用する。
- どうしてもコンセントが不足するならば「コンセントの増設工事」も視野に入れる。
個人的には、後負荷状態が長いのであれば定期的にコードを交換したほうが良いと思います。
ちなみに私は2年程度で延長コードを新品に入れ替えてますね。いまのところ、タコ足配線になっていてもトラブルになっていません。
「PCパーツ」として認識されない延長コードですが、実はPCの一部と言えるほどヘビーな使い方をされいることが大半です。
電源の調子が悪い、原因不明の挙動不安定などが、延長コードの劣化が原因かもしれません。もし3年以上毎日使用している延長コードがあるならば、交換を視野に入れてみてください。