今注目のフレーム生成技術とは?DLSS FGの効能
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DLAAやDLSSにNSRなど、近年はGPUが画質を向上させたりフレームレートを増加させたりする機能がどんどん増えています。
これまで画質やフレームレートはハードウェア(つまりGPU)の基礎性能だけに依存していましたが、今後はこれら先進的な機能が使えるかどうかも重要な選定ポイントです。
中でも注目されているのが「フレーム生成系」の技術。今回は、フレームレートを著しく向上させるフレーム生成系の技術を紹介します。
増える描画負荷に対抗するために生まれたフレーム生成系技術
ゲームの重さは解像度や画質設定によって大きく変わります。例えば、最高画質かつ4Kと中画質でフルHDでは、同じゲームの同一シーンでも負荷は全く異なるわけです。
当然のことながら、解像度や画質が増すごとに負荷は上昇し、フレームレートは落ちていきます。また、レイトレーシングを使用するとさらに負荷は増しますので、プレイ品質を追求するとどうしてもフレームレートの問題に直面するわけですね。
こうした問題に対応するかのように、「アップスケール技術」が生まれました。アップスケール技術とは、任意のシーンを一旦低い解像度でレンダリングし、そこからアップスケール処理(高い解像度に変換すること)を施すものです。
アップスケール技術を使うことで、レンダリングスピードを確保しつつ画質も維持できることから、「高画質・高フレームレート」を達成しやすくなります。
具体的な機能名としては「DLSS SR(Super Resolution)」や「FSR1/2」などが挙げられますね。
しかし、これらはあくまでも「一度低画質で生み出したフレームをできるだけ良く見せる」という技術であり、フレームレートそのものを増加させているわけではありません。
一方、近年注目されているのは「フレームそのものを増やす」という技術です。これが「フレーム生成系技術」と呼ばれるものであり、代表格として「DLSS FG(Frame Generation)」があります。
GPUがフレームを生成して挿入「DLSS FG」
DLSS FGはこれまでのGPU関連技術とは方向性が異なり、「GPUがフレーム自体を生成して挿し込む」という処理を行います。
2023年春時点ではRTX40シリーズに搭載されていますね。DLSS FGはDLSS SRとの併用が可能で、両者を使用することで画質は下げずにフレームレートだけを激増させることができます。
特にDLSS FGの効果は絶大で、タイトル側が対応していれば40FPS未満から100FPS超へのフレームレート増加も可能になっているようです。
実際にDLSS FGに対応している「ホグワーツ レガシー」では、最高画質+レイトレーシング使用時に40未満から105程度までフレームレートが上昇しています。すさまじい効果ですね。
フレーム生成系技術にはAMDも参戦予定
ちなみにこのフレーム生成系技術には、AMDも参入する予定だそうです。具体的には、FSRの最新版「FSR 3」で対応予定とのこと。
これまでのGPU関連技術は「画質」と「フレームレート」にそれぞれ別のアプローチを行い、結果的に「そこそこのフレームレートで画質を維持する」といったものが大半でした。
しかしDLSS FGたFSR3は、フレームそのものを生成できることから、これまでとは一線を画す効果が期待できそうです。ついに、レイトレーシングをストレス無く使える時代がきそうですね。