GeForce RTX20シリーズ最強のグラフィックボードは「RTX2080Ti」です。しかしRTX2080Tiを2枚搭載することにより、単体よりもさらに高性能を実現できます。このような物をRTX2080Ti SLIと呼びます。（2枚の場合は2Way-SLI）

ではRTX2080Tiを2枚にしたら2倍の性能になるのでしょうか？過去の例だと1.5倍くらいが精々でした。実際にベンチマークを計測してみたのでRTX2080Ti単体とのスコアを比較してみます。

ベンチマーク環境

性能検証に使用したゲーミングPCのスペックは以下のとおりです。

OS	Windows 10 Home 64bit
CPU	Core i9-9900K
メモリ	32GB PC4-21300
チップセット	Z390
グラフィックボード	GeForce RTX2080Ti 11GB SLI

ドスパラの「ガレリア ZZ SLI」というRTX2080Tiを2つ搭載したゲーミングPCです。ドスパラでは最高峰の性能を持つハイエンドゲーミングPCです。

なお、比較対象となるRTX2080Ti搭載デスクトップは、CPUがCore i7-8700K、メモリが16GBなのでグラボ以外の影響も多少出てきます。

RTX2080Tiのベンチマークスコア

まずは各種ゲーム用ベンチマークソフト、GPU用ベンチマークソフトのスコアをご紹介します。SLI対応のものだけ使用しました。

3DMARK FireStrike（DirectX 11）

グラボ	総合スコア	Graphics Score
RTX2080Ti 11GB SLI	34924	57920
RTX2080Ti 11GB	24382	32233

Graphic Scoreを比較すると、RTX2080Ti SLIはRTX2080Ti単体より約80%も高いスコアです。RTX2080Tiのベンチマークについては別記事でまとめています。

3DMARK FireStrike Ultra（DirectX 11）

グラボ	総合スコア	Graphics Score
RTX2080Ti 11GB SLI	14468	15822
RTX2080Ti 11GB	7560	7483

Graphic Scoreを比較すると、RTX2080Ti SLIのほうが2.1倍です。2倍超えちゃいました！とはいえさすがにCPUやメモリの影響でしょう。ただ2倍近い性能を出せることがわかったのは良かったです。

3DMARK TimeSpy（DirectX 12）

グラボ	総合スコア	Graphics Score
RTX2080Ti 11GB SLI	20607	24473
RTX2080Ti 11GB	10957	11876

Graphic Scoreを比較すると、RTX2080Ti SLIが約2.1倍高いスコアです。GeForceシリーズが新しくなる度にSLIの有効性が高まっていますね。本当に昔は1.5倍でしたよ。

3DMARK TimeSpy Extreme（DirectX 12）

グラボ	総合スコア	Graphics Score
RTX2080Ti 11GB SLI	9850	11977
RTX2080Ti 11GB	5439	6003

Graphic Scoreを比較すると、RTX2080Ti SLIのほうが2倍高いです。ちなみにすべてのゲームがSLIに対応しているわけではありません。ゲームをする前にSLI対応かどうか調査しましょう。

VRMARK BLUE ROOM

グラボ	スコア	Average frame rate
RTX2080Ti 11GB SLI	6109	133.17 fps
RTX2080Ti 11GB	4346	94.75 fps

VRMARK CYAN ROOM

グラボ	スコア	Average frame rate
RTX2080Ti 11GB SLI	15372	335.11 fps
RTX2080Ti 11GB	12506	272.64 fps

VRMARK ORANGE ROOM

グラボ	スコア	Average frame rate
RTX2080Ti 11GB SLI	11544	251.65 fps
RTX2080Ti 11GB	10483	228.53 fps

VRMARKはそもそもベンチマークソフトが頭打ちになっていてスコアに差が出にくいです。あまり参考になりませんね。FireStrikeやTimeSpyを参考にしたほうがいいです。

SLIグラボのデスクトップとノートパソコン