Ryzen 7 1700 ベンチマーク!8コア・16スレッドの性能を検証
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2017年からAMD Ryzenの進撃が開始されました。一時的なのでしょうけどCPUシェアを大きく伸ばし、INTELに危機感を覚えさせることに成功しました。BTOパソコンでもRyzen搭載モデルが増えてきています。
では実際にRyzenはどれくらいの性能なのでしょうか。今回はRyzen 7 1700のベンチマークをご紹介します。価格の近いCore i7-8700を比較対象にしてみます。
Ryzen 7 1700のスペック
まずはRyzen 7 1700の基本スペックを確認しましょう。
コア数 | 8 |
スレッド数 | 16 |
定格動作周波数 | 3.00 GHz |
TB最大動作周波数 | 3.70 GHz |
L3キャッシュ | 16 MB |
TDP | 65 W |
Core i7-8700は6コア・12スレッドなので、コア数・スレッド数に関してはRyzen 7 1700に軍配が上がります。L3キャッシュもRyzen 7 1700のほうが多いですね。そしてTDPは同等です。
しかし動作周波数はCore i7-8700が最大4.6 GHzと圧倒しています。それほどスレッド数を必要としない用途であればCore i7-8700のほうが優秀です。ちなみに2018年3月末現在の価格はRyzen 7 1700が約3万円、Core i7-8700が約3万4千円となっています。
Ryzen 7 1700のベンチマークスコア
次に各種CPU用ベンチマークソフトで計測したスコアをご紹介します。ベンチマーク環境は以下のとおりです。
OS | CPU |
---|---|
Windows 10 Home 64bit | Ryzen 7 1700 |
メモリ | グラフィックボード |
8GB PC4-21300 | GeForce GTX1070Ti 8GB |
ストレージ | チップセット |
500GB SSD + 2TB HDD | AMD B350 |
ドスパラの「ガレリア AV」を使用しました。Core i7-8700のベンチマークに使用したゲーミングPC「ガレリア ZH」もメモリ8GBだったので、比較対象としてはちょうどいいと思います。
CINEBENCH R15
シングルコア | マルチコア |
---|---|
129 cb | 1391 cb |
Core i7-8700だとシングルコアが197 cb、マルチコアが1409 cbでした。つまりマルチコアをフル活用するならRyzen 7 1700のほうがコスパはいいですね。エンコード用CPUとして優秀なのではないでしょうか。
でも数コアしか使わないならCore i7-8700の圧勝です。ゲーミングPCには動作周波数の高いCore i7-8700のほうが向いています。実際ゲーム用ベンチマークソフトではRyzen 7 1700は全体的にスコアがとても低かったです(同じグラフィックボード搭載ゲーミングPCと比較して)。
7-Zip
CPU使用率 | 評価 / 使用率 | 評価 |
---|---|---|
1503 % | 2093 MIPS | 31740 MIPS |
7-Zipは7z形式への圧縮・解凍をするためのソフトウェアです。総合評価はCore i7-8700と同等です。Core i7-8700Kは39121 MIPSでした。
CPU-Z
Single Thread | Multi Thread |
---|---|
329.5 | 3889.2 |
CPU-ZもCINEBENCHと同じようなベンチマーク結果になりました。スペック通りシングルならCore i7-8700が優秀、マルチならほとんど一緒です。
CrystalMark 2004R7
ALU | FPU |
---|---|
188778 | 130380 |
CrystalMarkはあらゆるパーツの性能を計測する総合ベンチマークソフトです。CPUは整数演算速度の「ALU」と浮動小数点演算速度の「FPU」です。計算の得意不得意があるのかはわかりませんが、Core i7-8700のほうが高いスコアになっています。
x264 FHD Benchmark
fps | エンコード時間 |
---|---|
39.3 | 1分4秒 |
ではいよいよ具体性の高いベンチマークソフトを使っていきます。H.264のエンコード性能を計測しました。かなり高速な部類ですが、それでもCore i7-8700には負けています。現状ではRyzen 7 1800X辺りが対抗馬になりそうです。
HWBOT x265 Benchmark
FHD | 4K |
---|---|
33.04 fps | 7.93 fps |
H.265用ベンチマークソフトです。1920×1080のフルHDと3840×2160の4K動画をエンコードしています。Core i7-8700はFHDが42.34 fps、4Kが10.35 fpsでした。つまりCore i7-8700の圧勝です。価格の違いはあるものの、これならCore i7-8700を選んだほうが良さそうです。