GeForce MAX-Q Designとは?通常版ノート用グラボとの違いを比較
投稿日:
更新日:
※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
ゲーミングノートPCを選んでいると、普通のグラフィックボード以外に「MAX-Q Design」と記載されたものがあることに気付きます。例えばGeForce RTX2070とGeForce RTX2070 MAX-Q Desingの2つです。
ちょうど最近どちらのグラフィックボードも触る機会があったので、MAX-Q Designとは何なのか、そしてどのような違いがあるのかを解説してみます。
MAX-Q Designのほうが小型で軽量
まず最大の違いはサイズです。通常版ノートPC用グラボよりMAX-Q Designのほうが小型で薄型です。グラフィックボードが小さくなることにより、ゲーミングノートPCのサイズも薄くなります。
私がレビューした「ガレリア GCF2070NF」は通常のRTX2070搭載で厚さが31.9mm、「ガレリア GCF2070GF-E」はRTX2070 MAX-Q搭載で厚さが27mmです。つまり4.9mmの違いがあります。
さらに重さも違います。一般的に15.6インチのゲーミングノートPCの重さは2.5kg前後ですが、RTX2070 MAX-Q搭載のガレリア GCF2070GF-Eは約2.1kgでした。同様にRTX2060 MAX-Q搭載の「ガレリア GCF2060GF-E」も約2.1kgでした。
このようにMAX-Q Designを搭載したゲーミングノートPCのほうがかなり軽量です。持ち運びやすさを考えたら絶対にMAX-Qをおすすめします。
温度を比較
ベンチマークソフトを動作させて、グラフィックボードが最大何度になるのかを計測しました。RTX2070は最大81℃、RTX2070 MAX-Qは最大74℃です。
低い温度を保ってくれる方がゲーミングノートPCのパフォーマンスは安定します。また、各パーツへの負荷も減るので故障するリスクも低減します。
ただしゲーミングノートPCのケースがそれぞれ違うので、この数値では正確な比較ができません。とはいえあちこちのデータを調べた限りでは、MAX-Q Designのほうが低温度のようです。
MAX-Q Designのほうが静音?
NVIDIA公式サイトによるとMAX-Q Designのほうが静音らしいです。私はそこまで静かだったかどうか覚えていませんが、温度が低ければケースファンの回転数が低くなり、結果としてより静かな動作になるということだと思います。
もちろん普通のオフィスノートに比べたらファンの音は気になります。ゲーミングノートPCのなかでは静か、という意味でしょう。
このようにMAX-Q Designには優れた点がいくつもあるため、「人気ゲーミングノートパソコン」は今後MAX-Q Design採用モデルが主流になってくるはずです。
性能を比較
ここまでの比較を見ると「MAX-Q Designが完璧じゃん!」となります。しかし実は性能差があるのです。Core i7-8750 + メモリ8GB PC4-21300を搭載したゲーミングノートPCのベンチマークスコアを比較してみます。
RTX2070 | RTX2070 MAX-Q | |
---|---|---|
FF15ベンチマーク 高品質 | 7435 | 6659 |
3DMARK TimeSpy | 7165 | 6377 |
3DMARK FireStrike | 16304 | 15276 |
6.7~11.6%の性能差があると判明しました。同じRTX2070でもここまでの違いがあるのです。薄型や温度のメリットがありつつも、性能がやや低いデメリットがあることは頭に入れておくべきです。