電源プランの省電力と高パフォーマンスとでゲームにどんな影響が出るか
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Windowsのコントロールパネルに「電源オプション」の設定があります。電源プランを作成することができますが、基本的には「バランス」「省電力」「高パフォーマンス」の3つから選択することになります。
ではこれらの電源プランの設定はゲームにどんな影響を与えるのでしょうか。ゲームのサクサク感に違いは出るのでしょうか。それぞれの電源プランでベンチマークスコアを計測したのでご紹介します。
電源プランの詳細
その前にそれぞれの電源プランがどんな意味や効果を持つのか解説します。
電源プラン | 意味 |
---|---|
バランス | 自動的にパフォーマンスと電力消費のバランスを取ります。 |
省電力 | 電力の消費を抑えますが、パフォーマンスは低下します。 |
高パフォーマンス | パフォーマンスを優先しますが、電力の消費が増える可能性があります。 |
そのまま転載しました。初期構成では「バランス」になっていると思います。基本的にはこのままでいいでしょう。しかしノートパソコンを外で使う場合は「省電力」に設定しておくことでバッテリーが長持ちします。
一方で電源ケーブルをしっかり接続した状態なら「高パフォーマンス」にしておいたほうがゲームが滑らかに動作します。ただ問題はどの程度違いが出るかです。
NVIDIAコントロールパネルの電源管理モード
ゲーミングPCではもう1つ電源に関する設定があります。それはNVIDIAコントロールパネルです。NVIDIA GeForceシリーズを使っていればインストールされているはずです。
「ノートPCのゲーム用NVIDIAコントロールパネル設定の覚え書き」の記事でも書いたように、特にゲーミングノートPCの場合はこの「電源管理モード」の設定が大きく影響します。
電源管理モードでは以下の3つの項目を選択できます。
- 最適電力
- 適応
- パフォーマンス最大化を優先
デフォルトだと「最適電力」が選択されています。Windowsの電源プランで言えば「バランス」が該当するでしょう。同様に「パフォーマンス最大化」は「高パフォーマンス」が該当します。
しかし「適応」の意味はよくわかりません。とりあえず最も省電力な設定だと推測できます。
そこで今回の比較ではWindowsの電源プランとNVIDIAコントロールパネルの電源管理モードを組み合わせて調査することにしました。以下のような組み合わせにしました。
- バランス + 最適電力
- 省電力 + 適応
- 高パフォーマンス + パフォーマンス最大化を優先
電源プランごとにベンチマークスコアを比較
それぞれの組み合わせでベンチマークスコアを計測しました。使用したベンチマークソフトは世界で一番有名な3DMARK FireStrikeです。(「ベンチマークスコア比較ランキング」でこれまでレビューしたゲーミングPCのスコアを掲載しています。)
使用したゲーミングPCはGeForce GTX1080Tiを搭載したデスクトップ「ガレリア ZZ」です。詳しくはレビューをご覧ください。
電源プラン + 電源管理モード | ベンチマークスコア |
---|---|
バランス + 最適電力 | 20533 |
省電力 + 適応 | 13073 |
高パフォーマンス + パフォーマンス最大化を優先 | 20752 |
予想を遥かに超える違いが出ました。省電力の設定にしてしまうとゲームのパフォーマンスが60%以上も下がります。ゲームをプレイする時には省電力設定にしてはいけないことがわかりました。
そしてバランスと高パフォーマンスとではほとんど違いがありません。誤差レベルです。ゲームをして負荷がかかる状態だとしっかり電源をフルパワーにしてくれているのでしょう。
だからゲーミングPCならバランスと高パフォーマンスのどちらかの設定がおすすめです。とはいえ電源ユニットの容量が足りていることが大前提です。これからゲーミングPCを買う予定なら「電源ユニットの選び方」の記事を参考にしてください。
購入したゲーミングPCが思ったような性能が出ていない時は、まず電源プランの設定を確認してみてはいかがでしょうか。