DELL ALIENWARE M17 スプレマシー VR 性能レビュー
Core i9-8950H + RTX2080のハイエンドノートPC!
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現在エイリアンウェアのゲーミングノートPCはすべて「M」の名称が付いています。ALIENWARE M15、ALIENWARE M17、ALIENWARE Area-51Mといった感じです。先日、今回は真ん中のスペックである「ALIENWARE M17 スプレマシー VR」をレビューします。
CPUはCore i9-8950HK、グラフィックボードはGeForce RTX2080 MAX-Q Designと最高峰のスペックです。どのような性能なのかベンチマークしたのでご紹介していきます。
ALIENWARE M17 スプレマシー VRはこんな方におすすめ!
ハイスペックなゲーミングノートPCが欲しい!
17インチの大画面でゲームをプレイしたい!
液晶は4Kの解像度にしたい!
ALIENWARE M17 スプレマシー VRのスペック
*商品構成や使用されているVGAの仕様など、変更になる場合があります。詳細はメーカーページをご確認ください。
OS | CPU |
---|---|
Windows10 Home 64bit | Core i9-8950HK |
グラフィックボード | メモリ |
GeForce RTX2080 8GB MAX-Q | 16GB(PC4-21300) |
ストレージ | チップセット |
256GB NVMe SSD + 1TB HDD | 不明 |
光学ドライブ | 液晶 |
なし | 17.3インチ 60Hz 最大解像度3840 x 2160 |
今回レビューするのは初期構成のALIENWARE M17 スプレマシー VRではありません。初期構成だとメモリは8GB、液晶は2560 x 1440の120Hz、ストレージは1TB SSHDです。それをメモリ16GB、液晶を3840 x 2160の60Hz、256GB NVMe SSD + 1TB HDDにカスタマイズしています。
どうカスタマイズするかはあなたの用途や予算によって変わってきますが、少なくともメモリは16GB、ストレージはSSD + HDDにすることをおすすめします。液晶は高解像度を優先するなら4Kに、リフレッシュレートを優先するなら120Hzを選びましょう。
CPUのCore i9-8950HKは非常に高性能で、ゲーミングノートPCでもなかなかお目にかかれません。最近だとCore i7-8750HやCore i7-9750Hが主流です。一方でALIENWARE M17 スプレマシー VRに搭載されているCore i9-8950HKは最大5.0GHzまで出ます。動作周波数だけを見るとデスクトップ用のCore i9-9900Kと同等です。
ストレージの速度
ALIENWARE M17 スプレマシー VRのストレージは256GB NVMe SSDと1TB HDDです。どれくらい速度の違いがあるのかCrystalDiskMarkで計測してみました。
SSDの速度
SSDはメーカー・型番が不明で、シーケンシャルリードが2590MB/s、シーケンシャルライトが851MB/sです。読み込み速度に特化したSSDです。NVMeの割には書き込みがそこまで速くありません。
HDDの速度
HDDは「Seagate ST1000LX015-1U7172」で、シーケンシャルリードが147MB/s、シーケンシャルライトが127MB/sです。
ALIENWARE M17 スプレマシー VRの外観
次にALIENWARE M17 スプレマシー VRの外観や接続端子のレビューをしていきます。
ALIENWARE M17シリーズはエピックシルバーとネビュラレッドの2つから色を選べます。これはネビュラレッドです。以前レビューした「ALIENWARE M15 プラチナ VR」はエピックシルバーです。
全体の寸法は410(幅)×292.5(奥行き)×23(高さ) mmです。厚さが約2cmなのは本当に薄いです。MAX-Q Designのおかげでしょう。MAX-Q Designについては「GeForce MAX-Q Designとは?通常版ノート用グラボとの違いを比較」で解説しています。
外側が赤いのに対して、内側は黒っぽい色合いです。カスタマイズで英語キーボードに変更できます。
癖のなく使いやすいキー配置です。実際タイピングしやすかったです。
テンキーの上に4つのマクロキーがあります。
エイリアンウェアのアイコンが電源ボタンになっています。
電源を入れると電源ボタンとキーボードバックライトが光ります。もちろん色は変更できます。
液晶はノングレアのIPSパネルです。やはりTNパネルに比べると表示が綺麗だと感じました。
最大解像度は3840 x 2160 pxです。つまり4Kですね。フルHDの1920 x 1080より画面領域が4倍も広いです。一部のゲームは4Kに対応しているので、超高画質でプレイしたいならこの液晶が役立ちます。
左側にはロックスロット、LANポート、USB3.0、ヘッドフォン/マイク端子があります。
右側にはUSB3.0が2つあります。
後ろ側には電源端子、HDMI出力、mini-DisplayPort出力、Thunderbold 3、Alienware Graphics Amplifier接続用ポートがあります。Alienware Graphics Amplifierは外付けグラフィックボードボックスと接続するための端子です。詳しくは「Alienware Graphics Amplifierの使い方」を御覧ください。
ALIENWARE M17 スプレマシー VRの重さ
ノートPC本体のみの重さは2.792kgです。17インチのゲーミングノートPCで3kg未満なら軽いほうです。
ACアダプターとケーブルを含めると3.796kgです。ACアダプターが結構大きいです。
ALIENWARE M17 スプレマシー VRの温度
各種ベンチマークソフトを動作させたところ、CPU(Core i9-8950HK)は最大100℃、HDDは最大40℃、RTX2080は最大76℃まで上昇しました。Core i9-8950HKに限らず、Core i7-8750HもCore i7-9750Hも大抵100℃近くまで上昇します。
*HWMONITORが原因でSSDの温度は計測できませんでした。
ALIENWARE M17 スプレマシー VRのベンチマークスコア
ALIENWARE M17 スプレマシー VRの性能をベンチマークソフトで評価しました。解像度はどれも1920×1080ですが、一部4Kも計測しました。
CINEBENCH R15 / R20
CINEBENCH R15 | CINEBENCH R20 | |
---|---|---|
マルチスレッド | 950 cb | 2537 cb |
シングルコア | 182 cb | 441 cb |
Core i9-8950HKの性能です。あれ?思ったよりも随分と低いスコアです・・・。というかCore i7-8750Hにも負けています。不思議な結果です。
FF15ベンチマーク
高品質 | 標準品質 | 軽量品質 |
---|---|---|
7649 | 10020 | 12065 |
FF15ベンチマークは高品質だと「快適」、標準品質だと「とても快適」、軽量品質だと「非常に快適」の評価です。標準品質以下の画質設定がおすすめです。解像度を3840×2160にしたところ、軽量品質で5410というスコアでした。さすがにFF15を4Kでプレイするのは厳しそうです。
FF14ベンチマーク
最高品質 | 高品質 | 標準品質 |
---|---|---|
14010 | 14701 | 16253 |
FF14ベンチマークは最高画質でも「非常に快適」の評価です。4K + 標準品質の設定だと11383です。FF14なら4Kでプレイできます。
PSO2ベンチマーク
設定6(最高画質) | 設定5(高画質) | 設定3(標準画質) |
---|---|---|
37946 | 39689 | 61486 |
PSO2ベンチマークはあまりスコアが伸びませんでした。RTX2080搭載デスクトップなら設定6で10万を越えます。
MHFベンチマーク
MHFベンチマークは46456です。GTX1080 + Core i7-7700くらいのスコアです。4Kだとガクンと下がって13951でした。4倍の性能が必要だと考えると妥当なスコアです。
3DMARK TimeSpy(DirectX12)
総合スコア | Graphics score | CPU score |
---|---|---|
7315 | 7797 | 5419 |
DirectX12用ベンチマークのTimeSpyは上位29%の評価でした。RTX2070 + Core i7-9750HのゲーミングノートPCとほとんど同じスコアです。いまいちRTX2080の性能がきちんと発揮されていない印象です。
3DMARK FireStrike(DirectX11)
総合スコア | Graphics score | Physics score |
---|---|---|
16562 | 19808 | 14645 |
3DMARK FireStrikeの評価では「上位17%のパソコン」です。確かにゲーミングノートPCとしては非常に高性能ではあります。ただ35万円以上かかってしまう価格面の弱点があります。それにRTX2070のほうが素直に性能を発揮できているように感じます。
だからALIENWARE M17シリーズを欲しい場合は、スタンダードやプレミアムのようにRTX2060やRTX2070を搭載したモデルをベースに、メモリやストレージをカスタマイズして購入したほうがいいと思います。