マザーボードの「層数」は気にしたほうがいい?
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あなたはマザーボードを購入するときに、何を重視しているでしょうか。チップセットのグレードや冷却機構、VRMフェーズ数など基準はさまざまですよね。
私はこうした一般的な基準に加えて「層数」もチェックしています。マザーボードの層数を気にしている方は、それほど多くない印象です。
今回は、ちょっとマイナーなマザーボード選びの基準「層数」について解説します。
マザーボードの層数とは?
マザーボードの「層(レイヤー)」とは、基板を構成する絶縁層と導体層(銅層)の配置です。
複数の層が折り重なることで、回路が複雑な電子部品同士を効率的に接続できるようになりるわけですね。
マザーボードの層数は、基本的にはPCB(プリント回路基板)の設計において、信号処理や電力のために電源が必要な配線を定めるために使われます。
各層には銅で作られた回路が印刷されており、信号の伝達や電源供給、グラウンド(接地)などの役割を持つ層があります。
層が多いほどマザーボードは複雑な構成となり、性能や安定性も向上しやすいです。また、一般的に層数が多いほど製造コストも高くなります。つまり高価格になるわけですね。
層数別、マザーボードの特徴
マザーボードの一般的な層数は4~6です。(2024年現在)
ただし、一部の高額なマザーボードには8~10層基盤が採用されています。大体以下のようなイメージですね。
4層マザーボード
典型的なエントリーレベルのマザーボードで使用される。電源層、グラウンド層、2つの信号層から構成されます。基本的な機能を持ち、コストパフォーマンスが良い。
6層~8層マザーボード
ミドルレンジからハイエンドのマザーボードに多く見られ、4層モデルよりも電力効率や信号伝達の安定性が向上します。 特に2~4万円のマザーボードに多い印象ですね。
ただ8層となるとかなり高性能ですので、一般的には6層でも問題ないと思います。ちなみにASRockの「B650」シリーズは、ミドルレンジでありながら全て8層構造です。
ドスパラの「ASRock B650 PG Lightning WiFi (B650 AM5 ATX) ドスパラ限定モデル」はなんと16980円。8層ではおそらく最安で、「層数」基準でいえばかなりのハイコスパですね。
10層以上のマザーボード
サーバーや高性能PC向けのマザーボードで、多彩な機能を高速な信号処理で行う必要がある場合に採用されます。
層が多いため、回路の効率やノイズ対策が重点的に行われており、特にオーバークロックを伴うハイエンド構成を想定したモデルで使われますね。
層数が全てではないが多いに越したことはない
このようにマザーボードは「層数」が増えるほど高品質、高機能になる傾向にあります。
もっとも、層数が全てではありません。層数は「限られた面積において、いかに性能を高めるか」という点で重視されるからです。
ちなみに層が多いほど、ノイズや干渉がおこりやすくなります。なので、同じ機能を持つマザーボード同士であれば、層が少ないほうが信号の品質が良いこともあるようです。
とはいえ、やはり層の数が品質や性能に関与することは否めません。私は6層レベルで十分だと思いますが、上で紹介したドスパラ限定モデルのように8層でも格安の製品がありますからね。つい手が出てしまいます。
もし価格や機能が近い製品の選択で迷ったら、「層数」もチェックしてみてはいかがでしょうか。