あえてRadeonを買う理由を聞いてみた
投稿日:
更新日:
※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
ゲーミングPCではNvidiaのグラボが圧倒的に優勢で、Radeonを好む人は希少です。これにはさまざまな理由があるのですが、少し厳し言い方をすれば、Radeonを選択する意味があまり無いのです。
では、なぜRadeonのグラボを買う人がいるのでしょうか。実際にRadeonを使う人に質問してみましたので、回答を紹介します。
レイトレーシングとAIを使わないから
Nvidia製のグラボは、レイトレーシングやAI関連機能など、先端技術に強いです。
これは2018年ころから顕著になっていて、もはや普通のゲーム体験を超える性能を持っています。特にRTXシリーズのミドルレンジ以上は、良質なゲーム体験には必須のアイテム。
しかし、いかんせん価格が高いですよね。一方、Radeon製グラボはレイトレーシングへの対応はNvidiaよりも1歩遅れていて、まだ実用段階とは言えません。
さらにAI関連機能も弱く、簡単に言えば「普通のグラボ」です。その分コスパが良いので、レイトレーシングとAIが不要という方には需要があるようです。
10bitカラーを体験したいから
こちらは積極的な理由です。10bitカラーを体験したい場合は、Radeon製グラボを購入するとかなり安上がりだったようですね。
10bitカラーとは、これまでの8ビットカラーよりも多くの色表現を体験できる技術。
8bitカラーでは、基本が「2の8乗=256色」であり、これが3つ(R・G・B)あるので、RとGとBの組み合わせで「256×256×256=16,777,216色」まで表現することができます。
これに対して10bitカラーは、RGBのそれぞれが「2の10乗=1024色」ずつあり、合計「1024×1024×1024=1,073,741,824色」の表現が可能です。
大体8bitカラーが1677万色、10bitカラーが10億7370万色ですね。だいたい8bitカラーの64倍が10bitカラーです。
10bitカラーになると、より滑らかなグラデーションや微妙な色の差を表現することができます。また、色の階調の範囲が増えるため、暗い部分や明るい部分の詳細な表現も向上します。
主に映像編集やグラフィックデザインで使用されるのですが、対応するモニターとグラボが必要です。Nvidiaでも10bitカラー対応グラボそれなりにあるのですが、Radeonのほうが一歩先を行っているようです。
ちょっと前までは、NvidiaではQuadroのみが対応していましたが、2019年以降はNvidiaのグラボでも10bitカラーに対応しています。なので、2023年時点で考えるとRadeonとそこまで大きな差はないようですね。
ATI時代からのファンだから
実は周囲にインタビューした結果、最も多かったのがこの理由です。ATIとはAMDに買収される前のRadeonの製造元。クリエイターや静止画の美しさにこだわる方はATIのファンが多かったですね。
ATI製のグラボはNvidiaよりも赤系の発色が良いといわれていましたが、今は以前よりも大きな差はないと思います。最近は肌色が美しいと言われることもありますが、ゲーミングPCの場合は消費電力と性能が大切ですからね。
ただし、1世代の最低1モデルは「名機」と呼ばれるグラボが出るのもRadeonの良さです。末尾XTのモデルには、Nvidiaを凌ぐコスパのグラボも多いですから結構あなどれません。
私自身はかれこれ8年近くRadeon製のグラボを使用していませんが、次世代のミドルレンジ「Radeon RX 7600」には注目しています。これが10万未満で売られるのなら、本気で検討すると思います。