「ケースファン」を天板に設置する意味は本当にあるの?
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天板にケースファンを設置することの意味について、疑問に思ったことはありませんか?
何となく既製品に設置されているから…という理由で使っている方が多いように感じます。
今回は天板にケースファンを設置する意味や、吸気と排気でどう違いが出るのか、理想的な組み合わせなどについて詳しく説明します。
ケースファンの役割をおさらい
ケースファンは、PC内部のエアーフローを確保し、各部品を効率的に冷却するために重要な役割を担っています。
PC内部では、CPU、GPU、電源ユニット、マザーボードのVRMなどが動作中に熱を発しますが、この熱を放置するとパーツの性能低下や寿命の短縮につながります。
ケースファンは、外部から冷たい空気を吸い込み、内部の熱い空気を排出することで、PC内部の温度を適切に維持する役割を果たします。
通常、ケースファンの配置にはいくつかの基本原則があります。
一般的には、前面や側面から冷気を吸い込み、背面や床面から排気することで効率的なエアーフローを確保します。
この「吸気」と「排気」のバランスが、PC内部の冷却性能を大きく左右するのです。
天板にケースファンを設置すると何が起こるか
天板にケースファンを設置することで、PC内部のエアーフローに大きな変化が生じます。
特に、ケース内の熱い空気をどのように効率的に排出するかがポイントとなります。
排気(吸出し)として設置する場合
天板のケースファンを排気用として設置すると、ケース内で上昇する熱い空気を効率的に外部に排出することができます。
熱は自然と上昇する性質を持つため、天板の排気ファンは上部にたまった熱い空気を効果的に排出します。
特に、空冷のCPUクーラーやGPUから発生する熱が効率よく排出されるため、全体的な冷却性能が向上します。
吸気(吹込み)として設置する場合
天板のケースファンを吸気用として設置すると、上部から冷たい空気をケース内部に送り込みます。これにより、VRMやメモリ周辺を冷却する効果が期待できます。
ただし吸気として設置する場合、上部からの空気が他の排気ファンとぶつかり、エアーフローが乱れる可能性があります。
また、天板に吸気用のフィルターがない場合、ホコリが内部に入りやすくなる点にも注意が必要です。
天板にケースファンを設置する場合の理想的な組み合わせ
天板にケースファンを設置する際は、他の吸気・排気ファンとのバランスを考慮することが重要です。以下は、理想的な組み合わせとそのポイントです。
天板を排気として使う場合(最も一般的な方法)
前面または底面のファンを吸気用、天板と背面のファンを排気用として設定するのが最も一般的な構成です。
この組み合わせは冷たい空気をケース前面(床面)から取り込み、熱い空気を上部と背面から排出するため、自然なエアーフローを実現します。
特に、空冷式のCPUクーラーやGPUを使用している場合、この構成が最適です。
天板を吸気として使う場合
VRMやメモリの冷却を強化したい場合、天板を吸気用として使用する方法も選択肢の一つです。
この場合、前面と天板のファンを吸気用にし、背面や底面のファンを排気用として設定することで、エアーフローの乱れを最小限に抑えることができます。
ただし、ホコリの侵入を防ぐために、天板にフィルターを設置することが推奨されます。
水冷ラジエーターとの組み合わせ
天板には水冷式CPUクーラーのラジエーターを取り付けるケースも多いです。
この場合、天板のファンを排気用に設定することで、ラジエーターを通過した熱い空気を効率的に外部に排出できます。
一方で、ラジエーターの冷却性能を最大化したい場合には、天板のファンを吸気用として設定し、冷たい空気を直接ラジエーターに送り込む方法もあります。
どちらを選ぶかはケース内の全体的なエアーフローに依存します。
「天板にケースファン」は十分に意味がある!
天板にケースファンを設置することには、PC内部のエアーフローを調整し、冷却性能を向上させる明確な利点があります。
ただし「必須」とまでは言えないですし、やはり王道は「前面吸気+背面排気」だと思います。PC内部のパーツ構成や水冷/空冷の選択に合わせて組み合わせてみてください。