SSDの「健康度数」は何%からが危険か
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SSDの劣化具合を確かめる手法として「健康度数」があります。健康度数は新品状態が100%で、使用するごとに徐々に下がっていき、故障リスクの判断に使われますね。
さて、この健康度数は一体何%からが危険なのでしょうか。今回はSSDの健康度数に関するしきい値を考えてみたいと思います。
SSDの健康度数とは?
SSDの健康度数とは、正確には「健康状態を数値で表したもの」ですね。では結構状態とは何かというと、著名なフリーソフト「CrystalDiskInfo」が判断してくれる項目のひとつです。
CrystalDiskInfoを使ったことがある方ならわかると思いますが、SSDやHDDに保管されているS.M.A.R.T.情報を一覧的に表示してくれます。
S.M.A.R.T.情報とは、主にコンピュータのハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などの記憶装置に関連する自己診断システムの一つです。
S.M.A.R.T.は「Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology」の略で、自己監視、分析、報告技術を意味し、潜在的な問題を早期に警告することで、データ損失を防ぐのに役立ちます。
以下はS.M.A.R.T.情報の代表的な例です。
起動回数(Power Cycle Count): ドライブが電源オンされた回数。
再割り当てセクタ数(Reallocated Sectors Count): 不良セクタが検出され、予備領域に置き換えられた回数。
読み取りエラー率(Read Error Rate): データを読み取る際に発生したエラーの発生率。
書き込みエラー率(Write Error Rate): データを書き込む際に発生したエラーの発生率。
話が少しそれましたが、「健康状態」とはこれらS.M.A.R.T.情報を総合的に分析して算出された値ですね。%で表記されるので、これが転じて健康度数と言われるようになったと考えられます。
健康度数の危険な値は?
一般的には70%を切ったあたりから注意が必要とされることが多いようです。しかし、これも厳密にいえば誤りだと思います。
そもそもSSDの健康度数(健康状態)は、「セルの書き換え耐性」に影響していると考えられます。
つまり総容量と総書き込み容量から、あとどれだけ書き換えられるか、を計算しているわけです。もっとも簡単に言うと「総書き込み容量の残り」ですね。
容量が500GBのSSDで総書き込み容量が60000GBならば、書き換え耐性は120回。そのうち12回分(6000GB分)書き換えられたのならば、健康状態は90%という計算です。
実際にはエラーの率やその他の要素などが加味されるので多少上下しますが、大枠としてはこうなります。
この論法でいえば、30%になろうが20%になろうが、書き換え耐性があるかぎりSSDは正常に動きます。なので、健康度数はあくまでも目安なのです。
起動ドライブならば健康度数は高いままでしょうし、頻繁にインストールと削除を行うSSDならば健康度数は低くなるでしょう。
健康度数は50%程度から意識すればよい
SSDの運用で大切なのは「役割分担」であって、ドライブごとに役割をしっかり決めておけば致命的なことにはなりません。
Cドライブには500GB程度で、よく読み書きを行うDドライブには1TB~の安いSSDを割り当てておけば、あまり健康状態を気にする必要はないのです。
それでも健康度数が気になるならば、50%未満が表示されたときのみ、買い替えや買い増しを検討しましょう。
例えば1年未満で50%を切っているのなら、故障が始まっているか、そもそも用途に対して書き込み耐性(総書き込み容量)が足りていないかの2択です。
ここまで極端なレベル以外は、普通に使っていても問題ないはず。参考にしてみてください。