マザーボードは節約ポイントか投資ポイントか
投稿日:
※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
自作PCやゲーミングPC界隈で、昔から意見が別れるのが「マザーボードのグレード(価格)」ですね。
性能あたりの価格にほとんどばらつきがないCPUやグラボに比べると、数千円から10万クラスまで価格の幅が広いのがマザーボード。
私の周囲には昔から「マザーボードは安いもので良い派」と「マザーボードには金をかけるべき派」が混在していました。
今でもネットでこの2つの派閥の論争を見かけることがあります。そこで、2023年時点の状況からマザーボードは「節約ポイント」か「投資ポイント」かを分析してみたいと思います。
マザーボードは「安いものでよい派」「金をかける派」それぞれの言い分
早速ですが、2つの意見をもう少し具体的に紹介してみたいと思います。ちなみに私は用途によって使い分けるので、どちらの言い分もある程度理解できます。
安いものでよい派の意見
- チップセットが同一であれば性能に大差はないので、余計な機能に金を払うのは無駄
- CPU、グラボ、メモリを定格で動かせればよいので高いチップセットは必要ない
- そもそもマザーボードは数千円が当たり前の時代が長く、数万円もの大金を投入する習慣がない
- 3~4年でCPUのスロット形状が変わるので、エントリー~ミドルグレードのもので繋いでいくほうがコスパが良い
- グラボを複数枚、メモリを4枚以上常に搭載する時代は終わったので、拡張性はそこまで必要ない
安いものでよい派の意見を俯瞰すると「マザーボードは最低限の動きをしてくれればよい」「どうせ数年で更新するのだから高いものは無駄」という内容が多いようですね。
実際に私の知人たちも同じような内容を述べていました。この意見には確かに一理あって、自作PC歴が長い人ほど高額なマザーボードは敬遠する傾向にある気がします。
2000年代前半はマザーボードが非常に安く、3万円を超えると高級モデルでした。8000円~1万円台前半でそこそこ質の良いマザーボードが変えましたし、機能的にもそれで十分だったのです。
私もその時代を知っているので、彼らの意見はよくわかります。
金をかけるべき派の意見
- 基盤であり全てのパーツを管理をするのだから高品質なものを買うべき
- チップセットだけでなくVRM(電圧レギュレーターモジュール=保護回路)も重要で、ハイエンドモデルほどVRMが強力である
- OC前提なので調整機能や耐久性に優れたハイエンドモデルのほうが満足度が高い
- XMPプロファイルやPBOの設定など、ハイエンドマザーにしか搭載されていない性能向上機能があるため、近年のマザーボードは高いほうが良い
こちらも一理ありますね。特にVRMに関してはハイエンドマザーボードほどしっかり作られていますし。
IntelのPコアとEコアのように、性質の異なるコアを同時に搭載するCPUが登場したことで、電源回路に対する信頼性はますます重視されていくでしょう。
また見逃せないのが、XMPプロファイルの保存機能や、ASUSの「PBO Fmax Enhance」のような付加機能です。こうした性能向上に役立つ機能も、一定以上のグレードのマザーボードにのみ搭載されることが多いでしょう。
ゲーミングPCなら「ミドルレンジ以上」が鉄板か
私も高額なマザーボードはできれば避けたいのですが、近年の傾向を見ると、ゲーミングPC向けのマザーボードは3万円以上の価格帯が無難かもしれません。
このあたりの価格帯から、VRMが充実し始めたり、耐久性や拡張性が強化されています。もちろん、1万円台のマザーボードにも良い製品はたくさんありますが、以前よりもお金をかけるべきポイントになったのは間違いないでしょうね。