実は2大巨頭ではない「Intel」と「AMD」はここまで差がある
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CPU市場の2大巨頭といえば「Intel」と「AMD」ですよね。近年はRyzenの大活躍で、この2社を「互角」と考える人が少なくないそうです。
しかし、それは全くの誤解。CPU市場は、2大巨頭ではなく「圧倒的な王者」と「唯一の対抗者」という構図なのです。
IntelとAMDを比較してみる
まず、IntelとAMDを2014年以降のデータで比較してみます。
売上高
Intel
2014年の売上高: 約7兆2670億円($55.9 billion)
2018年の売上高: 約9兆2040億円($70.8 billion)
2023年第3四半期:約1兆8460億円(14.2 billion USD)
AMD
2014年の売上高: 約7150億円($5.5 billion)
2018年の売上高: 約8450億円($6.5 billion)
2023年第3四半期: 約7540億円(5.8 billion USD)
売上高ベースでみると、IntelはAMDの10倍強の規模があることがわかります。しかし、直近の第3四半期ベースでみると、AMDも相当追い上げており、AMDの好調ぶりがわかりますね。
逆にIntelは近年売り上げを落としており、AMDやNvidiaといった他の勢力の猛追を受けている形です。
従業員数
2021年ベースのデータでみると、
Intel 121100人
AMD 22437人
程度になるようですね。これは「Planet 3DNow」というアカウントのポストが情報源です。
従業員数だけで比較すると約6倍もの差があると。売上高よりも差が大きいのですが、Intelは結構大規模なレイオフ(解雇)もばんばんやるので、増減は激しそうです。
データセンターシェアでAMDが巻き返す
実はCPU業界は一般向けPCよりも「データセンター向け」のほうが重要です。データセンター向けのシェアを見ると、
Intel:70.77%
AMD:19.84%
とこちらも3倍以上の差があります。圧倒的にIntelですね。しかし、実は2018年ころまではIntelのシェアは余裕で8割を超えており、どのデータセンターも「ほぼIntel」でした。
そこから比べるとAMDは大健闘していますね。ちなみにIntelの幹部は、「今後もAMDの猛追を食らうだろう」と予想しており、AMDのシェア拡大は止まらない様子。
一般向けPC用のCoreシリーズこそやっと息を吹き返してきましたが、データセンター向けでは引き続きAMDの追い上げが続いているのです。
数年以内にもう一度AMDの時代がきそう
2023年時点では、AMDとIntelのCPUにそれほど大きな差はありません。正直なところ「どっちもどっち」程度のもので、AMDはゲーム特化のX3Dシリーズを、IntelはPコア採用の新CPUを出すことで存在感をアピールしました。
しかし、データセンター向け市場を見るとAMDのほうがやや有利で、規模こそIntelが圧倒的に大きいものの、伸びしろはAMDに軍配があがりそうです。
ということで、個人的には数年以内にもう一度Ryzenのようなブームが巻き起こるのではないかと考えています。データセンター向けが成功すると、企業体力が強くなり、一般向けも強くなるという傾向がありますから。
気になる方は是非チェックしてみてください。