ゲーミングモニターのオーバードライブ設定は本当に必要?影響やおすすめ設定を解説
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ゲーミングモニターには「オーバードライブ(Overdrive)」という設定があります。
「強めに設定すると応答速度が速くなって残像が減る」と言われていますが、実際にはオーバードライブを強くしすぎると逆にゴーストが発生し、映像が不自然になることも。
また、競技性の高いFPSゲームでは、「オーバードライブが遅延に影響するのでは?」という疑問もあります。
そこで本記事では、オーバードライブの仕組み、適切な設定方法、FPSゲームにおける影響について詳しく解説します。
オーバードライブとは?
オーバードライブとは、モニターのピクセル(画素)の応答速度を速める機能のことです。
LCD(液晶)パネルでは、色が変わる際にわずかな時間がかかります。この応答時間が長いと、動きの速い映像で「残像(モーションブラー)」が発生し、敵の動きがぼやけて視認しづらくなるわけです。
オーバードライブを有効にすると、ピクセルの電圧を通常より高めにすることで、色の切り替え速度を速め、残像を減らすことができます。
しかし、強くかけすぎると「オーバーシュート」や「逆ゴースト」と呼ばれるアーティファクト(映像の乱れ)が発生することもあります。
オーバードライブの設定レベルとその影響
ゲーミングモニターのオーバードライブには、一般的に「オフ」「標準(中)」「強(高)」の3段階の設定があります。
メーカーやモデルによって名称は異なりますが、それぞれの特徴は以下のようになります。
オーバードライブ「オフ」
・残像が発生しやすいが、映像は安定
・応答速度が遅く、動きの速いゲームではモーションブラーが目立つ
・FPSやアクションゲームには不向き
オーバードライブ「標準(中)」
・適度な応答速度向上で、残像が減る
・逆ゴースト(オーバーシュート)がほとんど発生しない
・一般的なゲームプレイではこの設定が最もバランスが良い
オーバードライブ「強(高)」
・応答速度が大幅に向上し、動きがシャープになる
・逆ゴーストが発生しやすく、特に黒背景の動きで白い残像が見えることがある
・競技性の高いFPSでは、かえって視認性が悪化する場合も
オーバードライブの最適な設定は?
オーバードライブの最適な設定は、使用するモニターの特性やプレイするゲームによって異なりますが、基本的に「標準(中)」設定が最もバランスが良いことが多いです。
以下のポイントを参考に、自分の環境に適した設定を選ぶとよいでしょう。
FPSやバトロワ系ゲーム
・「標準(中)」がおすすめ。視認性と残像のバランスが取れる
・「強(高)」は逆ゴーストが発生しやすいため注意
RPGやストーリー系ゲーム
・残像が気にならないなら「オーバードライブオフ」でもOK
・映像の美しさを重視する場合は「標準」程度に調整
レースゲームや高速スクロールゲーム
・「強(高)」が有効。高速移動時の残像を減らすことで、視認性が向上
モニターによっては、オーバードライブと可変リフレッシュレート(VRR、G-SYNC、FreeSync)の相性が悪い場合もあるため、設定を試しながら最適なポイントを見つけることが重要です。
共通の正解はないが設定の「詰め」は必要
ゲーミングモニターのオーバードライブ設定は、残像を減らし、視認性を向上させる効果があります。一方で、強くしすぎると逆にオーバーシュート(逆ゴースト)が発生し、映像が乱れます。
モニターの種類やゲームジャンルに応じて、オーバードライブを適切に設定してきましょう。最適な設定を見つけるためには、実際のプレイ画面を見ながら調整していく方法が近道です。