WiFiの電波減衰や干渉をチェックする方法と対策
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WiFiは直接目に見えないため電波が途切れるなど不調が続くと原因の特定や最適な改善策を見つけることが難しいという問題があります。WiFiの電波環境を改善する様々な製品も原因が分からないとどれを購入すれば良いのか見当も付かず、ドブにお金を捨てることになりかねません。
そこで今回はWiFiが途切れる際や信号が弱い環境の調査を行う方法と注意点についてご紹介します。
ビームフォーミングは台数制限がある
WiFiルーターの紹介で良く見かけるビームフォーミングはWiFiでつながっている機器の方向へ電波を最適化することで安定性と速度を向上させる技術です。
しかしビームフォーミングは4台までしかフォローできず、WiFiでいろんな機器が接続されている場合は十分な効果が得られません。そのためビームフォーミングなしの状態でどこまで電波が弱くなり切断が起きるかを見極める調査が欠かせません。
電波妨害とチャンネル干渉をスマホアプリ等で調べる
WiFiの接続が不安定になる要素には単純に接続距離の問題が考えられますが、集合住宅や団地等人が多い場所では電波妨害とチャンネル干渉による影響が大きくなることにも注意しましょう。
電波干渉は身近な例なら電子レンジや冷蔵庫といった生活家電、エアコンの室外機が原因となりWiFiの電波に影響を与えている状態を指します。電波干渉が起きていると電波強度が激しく乱高下を繰り返し、通信速度も不安定になるためアプリのグラフをよく観察して判断します。
通信速度を測る際はローカルネットワーク内の速度を計測できるアプリを用いることが理想です。チャンネル干渉は近くにWiFiルーターやアクセスポイントがあり、それぞれのチャンネルが重複また近すぎることで通信に影響が出ている状態を指します。
またWiFiにはチャンネルという概念があり、近くに電波の強いWiFiルーターがある環境では2つ以上チャンネルを離して設定することで影響を最小限に抑えます。
WiFiマップを作成してWiFiが届きにくい場所や弱い場所を特定
スマホアプリでWiFiの電波強度を調べながら部屋を移動することで家や部屋の構造的にどこがWiFiにつながりにくいか調べることができます。
最初に計測アプリ内で簡単な間取りを作り、計測地点と電波強度を反映していくことで問題点を洗い出していきます。この方法はメッシュネットワークやWiFi中継器の導入台数と設置場所を検討する際にも活用できます。
MIMOで多くのチャンネルを使用すると逆に速度低下を招くことも
高速化技術のMIMOは複数のチャンネルで同時に通信することでWiFi通信を飛躍的に向上させます。しかしMIMOで通信している複数の電波がひとつでも深刻な干渉を受けると逆に速度低下を招いてしまいます。
どうしても電波干渉を軽減できないケースではあえてMIMOをオフにして確実に安定した速度が出せる環境を目指すという判断も必要です。
定期的にチェックしよう
いくら高性能なWiFiルーターであってもチャンネルや電波の干渉問題は避けることが難しく、最適な設定と最適な場所へのネットワーク機器設置が必須です。そのためにも計測結果を正しく理解する知識はとても重要であり、人口密集地では時間帯を分けて複数回計測することがより正確な計測結果を得る近道です。
そして一度電波環境が改善されても近隣に電波障害を引き起こすものが新たに設置されるとも限らないため、時々電波状態を再チェックすることも快適なWiFi環境を維持する上で助けになります。
身も蓋もない話をすると、そもそもゲーミングPCならWiFiではなく有線LAN接続にしたいです。無線LANと有線LANの違いについては「無線と有線を比較!オンラインゲームのネット回線は速度・ping・安定性で決めよう」で解説しています。