「PC故障の原因は9割が電源」←これ本当?
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先日、ネットで調べ物をしていると「PCの故障原因は9割が電源では?」という話題をみかけました。
確かに電源が原因の故障は少なくありません。しかし、私の意見は少し違います。今回はPCの故障原因について、自分の体験をもとにまとめてみました。
確かに多い電源発の故障
まず電源についてですが、日本のPCは電源の出来がかなり良いです。特にここ10年くらいは高品質化が当たり前のように進んでいて、電源自体の故障はほとんど見かけません。
しかし、「PCの故障原因」という意味で見ると、確かに電源が原因になることは多いですね。特に落雷による過電流などは、PCの故障原因として比較的メジャーです。
また、コンセントからの電力供給が不安定な場合、電源がカバーしきれずにPCへ悪影響を与えることもあります。あとはパフォーマンス設定がらみの不具合なども、広く言えば「電源」に分類されるでしょう。
ということで電源発のPC故障をまとめると、だいたい以下のようになるのではないでしょうか。
- 落雷など何らかの外的要因による過電流
- コンセントの劣化による電力供給の問題、それにともなうPCの挙動不安定
- OSの電力設定がらみの不具合(スリープから復帰できない、意図しないフリーズなど)
- 電源自体の故障による突然のシャットダウン、起動不可
こうしてみると、確かに電源を原因とした故障・不具合は少なくありません。しかし、それでも「PC故障の9割」は少し言いすぎだと思います。
そこで、私の体験ベースでPCの故障原因をまとめてみました。
体験ベースでのPC故障原因トップ3
電源以外の故障原因としては、以下3つがメジャーだと考えています。
1位:ストレージ
SSDに移行して物理的な駆動がなくなったとしても、やはりストレージを原因とした呼称は多いですね。
そもそもSSDも「耐衝撃性」が上がっているだけで、故障しないわけではありません。コントローラやケーブル、熱による不具合などさまざまな要因で故障します。
SSDは全く故障を引かない人と、頻繁に引く人の差が激しいのですが、私は1年で3度の故障に遭遇したことがあります。そこから5年間は一度も体験しなかったので、偏りが激しいイメージですね。
とはいえ、やはり他のパーツに比べると消耗が激しい印象で、なおかつ海外メーカー製が多いせいか品質にもばらつきがあります。ということで、故障原因の1位になりました。
2位:各種ケーブル回り
意外かもしれませんが、ケーブルの劣化や接触不良による故障は決して少なくありません。というよりも、気づきにくいのです。
PCの挙動が不安定になると、大抵の人は「パーツの問題」だと考えます。パーツをつないでいるケーブルはなぜかスルーしてしまうことが多く、最後の最後になって「まさかケーブルか…?」という感じで気づく人が多いのですよね。
例えばゲーム中に頻繁にカクつきがでて「グラボがおかしい?→モニターがおかしい→結局ケーブルだった」という具合に。これは電源ケーブルやSATAケーブルでも同じで、なぜケーブルは故障しないという思い込みがあるからです。
しかし、よくよく考えてみれば決して丈夫なパーツではないですし、差込口も劣化します。本来であれば定期的に入れ替えるのがベストなのですが、数年単位で放置されることもありますからね。
3位:ファン
ファンが故障すると冷却能力が落ち、だんだんとPCの熱が高まって最終的に不具合を起こします。そして最近のファンは静音仕様で故障に気づきにくいのです。
PWM対応ファンなどで回転数を1000RPMに落とすと、普通に生活している分にはほとんど音が無いですよね。しかし、ファンはベアリングを使用しており、物理的に稼働しているのでいつかは壊れます。
ホコリの堆積やグリスの劣化、摩耗による本体の劣化など故障に至る要因は多々あるので、実は故障リスクが高いパーツなのです。
こちらもケーブルと同じように故障に気づきにくく、古く劣化したまま放置されていることが多い印象ですね。
目立たないパーツほど定期的に点検しよう
CPUは故障自体がレアですし、グラボは不具合がすぐわかります。また、メモリも高品質化が進んでいて、なかなか壊れません。
一方で、ケーブルやファンは不具合が目につきにくいので、可能であれば定期的に入れ替えを行いましょう。価格も安いので、予備をまとめて確保しておくと良いかもしれないですね。