AMDのCPUコードネーム一覧と特徴まとめ
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2022年ころから、またCPU市場はIntelが強さを増してきましたね。IntelのCPUはコードネームの最後に「lake(湖)」が付与されることが多く、比較的覚えやすいことが特徴。
コードネームを見ただけで、どの世代のCPUでどんな特徴を持っているかが判別できる人も少なくありません。しかし、AMDはどうでしょうか。
Intelの比べるとマイナーで、あまりコードネームや特徴を知らない人が多いと感じています。そこで今回は、意外と知られていないAMDのコードネームと特徴をまとめてみました。
AMDのCPUコードネーム一覧と特徴
今回紹介するのは、2018年以降に発売されたAMD製CPUのコードネームと特徴です。以下のようにこの5年間で10ものコードネームが登場しています。
RavenRidge(レイブンリッジ)
いわゆる「Ryzen Gシリーズ」の走りとなったCPUですね。2018年2月に追加されたRyzenシリーズ初のGPU内蔵CPUで、内臓GPUはVegaアーキテクチャ、演算ユニットの数は最大704基と過去最大でした。
一方で、CPUコアは減らされており、最大4コア/8スレッドにとどまっています。型番末尾に「G」の文字が付けられており、ほかのRyzenシリーズと区別するため「Ryzen G」と呼ばれることが多い。
PinacleRidge(ピナクルリッジ)
2018年4月にSocketAM4対応の第2世代Ryzenシリーズとして登場。SocketTR4対応の第2世代RyzenThreadripperシリーズのベースにもなりました。
製造プロセスを12nmに微細化したことでキャッシュアクセスが高速化したほか、PrecisionBoost2と呼ばれる自動OC機能も備えたことでライバルIntelの脅威となった世代です。
Picasso(ピカソ)
2019年7月に発売されたるRyzen Gシリーズ(3000番台)です。アーキテクチャはZen+であり、世代的には前述のPinacleRidgeと同じですね。
製造プロセスも12mm、前世代のRavenRidgeと同じく4コアモデルでしたが、CPU・GPUともに動作クロック高められています。
Matisse(マティス)
2019年7月に発売された第3世代Ryzenシリーズです。Ryzenの全盛期といっても過言ではないでしょう。アーキテクチャが「Zen2」に進化したことでIPCが15%向上しました。
あらに製造プロセスが7nmに微細化したことで最大クロックが上昇し、最大コア/スレッド数も第2世代比で2倍の16コア32スレッドに達するなど、大幅な進化を遂げたCPUです。ちなみにPCIExpress4.0にも初めて対応しました。
CastlePeak(キャッスルピーク)
2019年11月に発表されたRyzenThreadripper3000シリーズのコードネームです。最大64コア128スレッドのメニーコア構成が特徴。
対応ソケットもSockets TRX4となり、メモリコントローラが独立したことで第2世代Threadripperよりも処理速度が向上し、CPUとチップセット間の接続もPCIExpress4.0に強化されました。
Renoir(ルノワール)
ビジネス向けのセキュリティ機能が強化されたRyzen PRO4000シリーズに採用されました。Matisseと同じく7nmプロセスかつZen2アーキテクチャを採用。
パッケージ版は用意されておらず、バルク版のみの流通だったようですね。要は単体販売がほとんどなく、組み込みで売られたということでしょう。
Vermeer(フェルメール)
Zen3アーキテクチャを採用したRyzen5000シリーズのコードネームです。Zen2以前は4コア構成だったCCX(CoreComplex)が、Zen3では8コアに変更されました。
3次キャッシユへのアクセス効率が向上し、コアあたりの性能も向上したため、Zen2よりも全体的に高性能になっています。
Cezanne(セザンヌ)
2021年8月に発表されたZen3とVega8を採用するRyzen Gシリーズ(5000番台)のコードネームです。
Zen2ベースだったRenoirのCPUコアだけをZen3に更新したCPUですが、1クロックあたりの処理能力が大幅に向上しています。ただし、PCIExpress4.0に対応していない点が弱点ですね。
ChagallPRO(シャガールプロ)
2022年3月に発表されたRyzen Threadripper PRO5000WXシリーズのコードネームです。前世代のSocketsWRX8を引き継ぎつつ、コアアーキテクチャをZen3に刷新しています。
クロックあたりの命令実行数、動作クロック数が上昇しており、シングルコア性能が向上したことが特徴です。また、3次キャッシュは8コアクラスタで32MBとなり、高速化されている点も見逃せません。
Raphael(ラファエル)
2022年8月に発表されたRyzen7000シリーズのコードネームです。製造プロセスがさらに微細化されて5nmとなり、キャッシュ容量や動作クロックも向上した「Zen4」アーキテクチャを採用しています。
プラットフォームもSocket AM4からSocket AM5に進化し、Intelと同様のLGA方式に変更されました。