PCケースの「フロント電源配置」によるメリットとは
投稿日:
※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
通常の縦置き型PCケース内の電源配置といえば、「後方下部」が定番でした。私もこれ以外の電源配置はほとんど見たことがありません。
しかし、2~3年前から「電源をフロントパネル側に設置する」、つまり「フロント電源配置」なPCケースをちらほら見かけます。
先日、友人がフロント電源配置のPCケースを購入したとのことで早速使い勝手をレビューしてもらいました。
「フロント電源配置」なPCケースのメリット
早速ですが、電源をフロント側に配置することでどのようなメリットがあるかをまとめてみます。
- PCケースのサイズのわりに収納力がある
- 小型ケースでもロングサイズなグラボをしっかり設置できる
- 冷却のパターンが豊富になる
順にみていきましょう。
PCケースのサイズのわりに収納力がある
一般的な後方下部に電源を配置するケースの場合、電源の上部分は「デッドスペース」になりがちです。
電源の上にはグラボとマザーボードで仕切られた「何もない空きスペース」ができますよね。この空間の分だけ、ケースが大きくなってしまいます。
実際に組んでみると中身がスカスカに感じるのは、電源の上にあるデッドスペースが原因です。
電源を前方に詰めて配置すると、このデッドスペースは発生しません。電源の上にはSSDやドライブが設置できますし、場合によっては水冷ラジエーターを組み込むことも可能です。
小型ケースでもロングサイズなグラボをしっかり設置できる
電源をフロントの下部ではなく、フロントパネルの裏にくっつけて収納するタイプのケースだと、底面の空間がごっそりと空きます。
この空間はちょうどグラボが横たわる空間と一致するので、ケースのフロントからリアまで、丸々グラボの設置空間になるわけです。
DIRACのサイト(https://dirac.co.jp/a3-matx/)で写真が公開されていますが、ケース内の下部4分の1程度がすべてグラボの収納空間になっています。
フロントパネル裏に電源用のブラケットがあるのでそこに電源を設置し、ケース内下部の空間を確保できていますね。
冷却のパターンが豊富になる
前述のDIRACのサイト(https://dirac.co.jp/a3-matx/)では、Lian-LiのA3-mATXのエアーフローパターンが公開されています。
このケースは電源をフロントや後方など複数の場所にオフセット配置でき、それに伴って様々なエアーフローパータンを試すことが可能です。
例えば、フロント配置の場合は「底面吸気・後方および天板排気」、サイドパネルに配置する場合は「底面および側面吸気・天板排気」となっていますね。
フロント配置の場合は、「天板吸気・底面排気」でも良いですし、サイドパネルがメッシュ構造なので「側面吸気・天板排気」でも良いでしょう。
このようにさまざまな冷却のパターンが試せるのも、フロント電源配置のメリットです。
重心が崩れがちなので設置場所には注意が必要
ただし、フロント電源配置のPCケースは、どうしても重心が「前側」に傾きがちです。
前側に重心が移動すると、フロントパネルを操作する場合にグラつきや落下のリスクが高まります。
フロントパネルにピンジャックを差し込んだり、ドライブにDVDを入れる場合には注意しましょう。また、設置場所もしっかり水平でグラつきがない場所を選ぶ必要があります。
後方下部に電源があると、こうした問題はほぼ発生しないので注意してください。
Lian-LiのA3-mATXのように「現減の設置場所を自由に移動できる」ケースは、デッドスペースを潰して空間を有効活用できるので非常に便利ですよ。ぜひ試してみてください。