ATXサイズのケースはどれくらい邪魔か?
投稿日:
※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
ここ数年で一気に小型化が進んだゲーミングPCですが、世間ではまだまだ「ATXサイズ」への需要があります。
しかし、新しくゲーミングPCを組む方や初心者の方の中には「ATXサイズが大きすぎて邪魔では?」という声もあるようです。
確かに一理あります。そこで、これまでの経験をもとにATXサイズのケースがどれくらい邪魔なのかを、まとめてみました。
ざっくり言うとATXサイズは「家具」
結論から述べると、ATXサイズのPCケースは「家具」と大差ありません。
どういうことかというと、引っ越しや模様替えでもない限り、まず動かさないものです。ちなみにATXサイズのケースの規格ですが、厳密に決まっているわけではありません。
決まっているのは「マザーボードの規格」であり、ATXサイズのケースはATXマザーボードが収まるように設計されています。
・ATXサイズのマザーボード規格:305×244mm
では一般的なATXサイズのPCケースがどれくらいかというと、だいたい以下のとおりです。
1.伝統的なATXケース
高さ: 約450mm~500mm
幅: 約200mm~220mm
奥行き: 約450mm~550mm
非常に古いタイプのデスクトップPCに見られるサイズで、充分な拡張スロットとドライブベイを備え、大型のファンを複数搭載できます。
2.ミドルタワーATXケース
高さ: 約400mm~450mm
幅: 約180mm~200mm
奥行き: 約400mm~450mm
ミドルタワーは、ATXサイズのPCケースで最もよく売れたサイズだと思います。伝統的なATXケースよりも少し小さめで、一般的な使用には十分な拡張性を提供しつつ、スペースを取りすぎないサイズです。
ただ、これでもかなりデカいですね。
3.フルタワーATXケース
高さ: 約500mm~600mm以上
幅: 約220mm~250mm
奥行き: 約500mm~600mm以上
フルタワーは非常に大きなサイズで、複数のマザーボードフォームファクタ(例えばE-ATX)、ドライブベイ、フルサイズの水冷システム、大型のグラフィックカードなど、大規模な拡張に適しています。
現在ではほとんど売られなくなったタイプですが、ごく稀に新商品がリリースされていますね。フルタワーのATXケースは5インチベイにHDDやファンコン、DVDドライブなどを搭載していた時代の名残だと思います。
5インチベイがほとんど使われなくなった現在は、あまり必要性を感じないサイズです。
ミドルタワーでも「異物感」はかなり大きい
では実際にどれくらい邪魔かという点を、感覚ベースでお伝えします。ミドルタワーATXケースを例に挙げると、
- スチールラックやテレビ台の上に設置すると、ほぼその棚が本体専用になる
- 重量は10kg超になることもあり、座ったまま動かすのは困難(移動時には男性が立った状態で持ち上げる必要がある)
- 外観がシンプルな黒や白でも、それなりに存在感があって部屋全体との調和はとりづらい
といった感じでしょうか。ただし、メリットもあり、
- 内部の余剰空間が広いので配線作業が極めて楽
- 通気性が良いので12センチファンを2個程度でも十分に冷える
という使い勝手の良さもあるわけです。
現在ならMicro-ATX以下で十分
正直なところ、ATXサイズのPCケースは、すでに役割を終えたと思います。水冷も大型のヒートシンクも、Micro-ATXサイズで十分ですから。
また、低発熱のミドルレンジCPU/GPUが軒並み高性能になっていて、以前のように大規模な冷却システムが不要になったことも大きいですね。
ちなみに、PCケースは「幅」はあっても良いのですが、高さと奥行きは小さいほうが取り回しが楽です。なので、5インチベイが省略された小型ケースが人気なわけですね。
これからPCケースを探す方は、ぜひ参考にしてみてください。