ソフトエンコードとハードウェアエンコードの違い
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プレイ動画のエンコード処理を行う場合、「ソフトウェアエンコード」と「ハードウェアエンコード」の2種類があります。
昔はハードウェアエンコードのほうが上とされてきましたが、近年はそうでもなくなってきました。
両者の違いがあまりなくなってきたわけですね。そこで、実は知らない人が多いソフトウェアエンコードとハードウェアエンコードの違いをまとめてみます。
ソフトウェアエンコード=CPUを主体としたPCによるエンコード
ソフトウェアエンコードは、PCの汎用的な処理装置(CPUやGPU)を使用する方法です。エンコードに必要な計算をソフトウェアで行うことからこのように呼ばれます。
特徴
- 高い柔軟性: ソフトウェアエンコードは、さまざまなエンコード設定やフォーマットに対応し、カスタマイズが可能です。
- アップデートの容易さ: ソフトウェアは定期的に更新されるため、新しいコーデックや改善されたエンコード技術を継続的に利用できます。
- 広範な互換性: 異なるシステムやデバイスでも使用でき、幅広い互換性を提供します。
メリット
- カスタマイズ性: ソフトウェアエンコードでは、ビットレート、解像度、フレームレートなどのエンコードパラメータを自由に調整できます。
- コスト効率: 専用のハードウェアを必要としないため、初期投資が少なくて済みます。(手持ちのPCのみで利用可能)
- アップデートの利便性: 新しいフォーマットやエンコード手法に対応するための更新がオンラインで完結します。
デメリット
- リソース消費: ソフトウェアを通してエンコード処理するため、どうしても非効率な面があり、CPUやGPUのリソースを大量に消費します。その結果PC自体の動作も遅くなりがちです。
- 処理速度: 一般的にハードウェアエンコードに比べ、エンコード処理が遅い場合があります。
- 熱の発生: 高い処理負荷のために、コンピュータが過熱しやすくなることがあります。
ハードウェアエンコード=主にGPUの専用回路やキャプチャボードによるエンコード
ハードウェアエンコードは、GPUに搭載されている専用の回路やキャプチャボードなど外部の専用デバイスを用いてエンコードする方法です。
特徴
- 高速処理:データを専用デバイスで直接処理するので非常に迅速にエンコードを行えます。
- 効率性: CPUやGPUの汎用的な回路のリソースを節約できるので、ゲームやブラウジングなど他のタスクのパフォーマンスが落ちにくいです。
- 安定性: 専用ハードウェアによるエンコードは、ソフトウェアベースのものよりもエラーが少なく、安定しています。
メリット
- 高速処理能力: エンコードの時間はまだまだハードウェアのほうが上ですね。ソフトウェアエンコードもだいぶ高速になりましたが。
- 低いリソース消費: CPUやGPUのリソースを大きく消費せず、他のプロセスのパフォーマンスに影響を与えにくいです。
- 熱の発生が少ない: ソフトウェアエンコードに比べて、ハードウェアエンコードは低発熱になる傾向があります。ただしこれはケースバイケース。
デメリット
- 柔軟性の欠如: 特定のフォーマットや設定に限定されることが多く、ソフトウェアエンコードほどの柔軟性がありません。
- アップグレードの困難さ: 新しいフォーマットやエンコード方法を利用するためには、ハードウェア自体の交換が必要になることがあります。
- 初期投資の高さ: 専用ハードウェアを購入するための初期コストが高い場合があります。
どちらがお得かは人によるけども
ソフトウェアエンコードは柔軟性とアップデートの利便性が高いですが、リソースの消費が大きく、処理速度が遅い場合があります。
一方、ハードウェアエンコードは高速で効率的ですが、カスタマイズの柔軟性に欠け、アップグレードが困難で初期投資が高くなる可能性があります。
正直なところ、ハイスペ構成ならばソフトウェアエンコードでも十分な性能を発揮しますが、ミドルクラスの性能+キャプチャボードのハードウェアエンコードでも似たようなパフォーマンスが得られるので、甲乙つけがたいですね。
PC自体の基礎的な性能次第かもしれません。最も良いのは「ハイスペPCでハードウェアエンコード」なわけですが、エンコード作業を年に何度もやらないというのであればキャプチャボードに任せてしまうのも一つの手です。