本格水冷と簡易水冷の決定的な違い
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ここ3年程で本当に水冷が身近になりましたよね。これは簡易水冷がぐっと手軽になったことが大きいと思います。
しかし、簡易水冷を突き詰めていくとどうしても物足りなさが生じ、最終的に本格水冷に突入する人も珍しくありません。
そこで、簡易水冷と本格水冷の決定的な違いについてまとめてみました。
決定的な違いは「冷却ポイントの数」と「自由度」
結論から言うと、簡易水冷と本格水冷は「冷却ポイントの数」と「自由度」に決定的な違いがあります。
冷却ポイントの数
まず冷却ポイントの数から見ていきましょう。
簡易水冷の場合、冷却ポイントは基本的に1つです。つまりCPUクーラー部分を水冷に置き換えるわけですね。
しかし本格水冷の場合は、水冷ヘッドの数を増やすことができ、CPU以外のさまざまな部分を冷却することができます。
代表的なところではGPU、メモリなどがありますが、最近ではM.2 SSDやチップセットなども冷却の対象です。
冷却ポイントが増えるということは、それだけファンの数を減らし、PC全体の温度を均一に下げられるということなので、静音性と冷却性能を高いレベルで両立できます。
圧倒的な自由度の高さ
次に自由度です。個人的にはこちらのほうが簡易水冷との差を感じますね。
簡易水冷は、CPU用の水冷ヘッドとラジエーターの2つで構成されており、基本的にはラジエーターの配置場所のみを選択する方式です。
ラジエーターの配置場所は事実上、天板か前面ファンのみ部分ですよね。ということで、設置場所はほぼ2通りしかありません。
一方、本格水冷は水冷ヘッドの取り付け場所やパイプの取り回し、ラジエータの設置場所などを自分の好きなように決めることができます。
簡易水冷とは異なり、すべてのパーツが独立している本格水冷ならではの自由度ですね。
本格水冷特有のリスクも
一方、本格水冷にはリスクもあります。それは次のようなものです。
- パイプの接合不良による液漏れ
- ラジエーターの設置個所が適切でないことによる冷却不足
- 価格の高さ
簡易水冷に比べると自分の手でやることが圧倒的に多いため、自らの不注意や知識不足がそのままリスクになるイメージですね。
特にPCケースが本格水冷のことを考慮していない場合、ラジエーターの設置個所やパイプの取り回しが非常に苦しくなります。
実は3年ほど前に一般的な空冷仕様のPCケースに、半ば無理やり本格水冷を設置したのですが、パイプの取り回しが苦しくなり断念しました。
ラジエーターは外に出してしまえば何とかなるのですが、水冷のことを全く考慮していないケースは無駄に仕切りや突起が多いので注意が必要ですね。
最も、ここ5年くらいの間に発売されたPCケースならば、大抵は水冷のことも考慮しているかと思います。
パイプの取り回し次第で無限のパターンがある
ということで、簡易水冷に比べると冷却能力や自由度で圧倒的な差がある本格水冷ですが、一方でリスクもあります。
個人的には「パイプの取り回し」にセンスと技術が必要だと思いますね。パイプの取り回しパターンさえ身に着けていけば、見た目・冷却性能・静音性の3つとも優れたPCが出来上がるはず。
パイプの取り回しを身に着けるには、とにかく何度も組み付けていくことが近道です。冷却がうまくいかなくても故障しにくい冬場だからこそ、本格水冷の練習を始めてみてはいかがでしょうか。