M.2 SSDはGen3とGen4のどちらを買うべき?
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M.2 SSDが普及し始めてからすでに5年近くが経過しましたが、そろそろM.2 SSDも世代交代の時期にきました。これまでPCIe Gen3が主流だったM.2 SSDは、徐々にPCIe Gen4へと移り変わってきましたね。
しかし、世代交代の時期というのは、以外と見極めが難しい時期でもあります。そこで、Gen3とGen4のどちらを買うべきなのか考えてみました。
PCIe Gen3とPCIe Gen4の違い
まず、簡単にPCIe Gen3とPCIe Gen4の差を整理しておきましょう。
PCIe Gen3とPCIe Gen4は、主に帯域と対応CPUに違いがあります。
PCIe Gen3
帯域:最大32GT/s(4レーン接続時)
対応CPU:Intelは第3世代(Ivy Bridge)以降、AMDはA10(Kaveri)以降
PCIe Gen4
帯域:最大64GT/s(4レーン接続時)
対応CPU:Intelは第11世代(Rocket Lake)以降、AMDは第3世代Ryzen(Zen2)以降
Gen3からGen4への移行で帯域がほぼ倍になるので、やりとりできるデータの量が増えます。当然、読み書き速度も上がることは間違いありません。
ただし、新規格への移行時は「成熟した旧規格(低価格)」と「未成熟な新規格(高価格)」が同じ市場に出回るので、新しいものが必ずしも良いとは限らないんですね。
そこで2022年夏時点の情報をもとに、M.2 SSDのGen3仕様とGen4仕様を比較してみたいと思います。
売れ線の500GBクラスで比較
早速、主要なベンダーのM.2 SSDをGen3とGen4で比較してみたいと思います。
PCIe Gen3
サムソン「SSD970 EVO Plus」:リード3500MB/s、ライト3200MB/s、約1万円
Soliigm「670P」:リード3500MB/s、ライト1600MB/s、約7500円
PCIe Gen4
Western Digital「WD_BLACK SN770 NVMe」:リード5000MB/s、ライト4000MB/s、約8500円
マイクロン「Crucial P5」:リード3400MB/s、ライト3000MB/s、約1万円
意外なことに、Gen4製品はそこまで高くないのですよね。ただし、リード/ライトともGen3に比べるとしっかり高いです。
ということで価格とメーカー公称のシーケンシャルリード/ライトだけを見ると、Gen4を買ったほうがお得に見えます。
しかし、ここで気を付けたいのが「Gen4対応のM.2 SSDをGen3対応のマザーに装着すると、Gen3レベルに速度が落ちる」という点。
Gen4の恩恵を受けるには、CPUのみならずマザーボードもしっかり対応させなくてはなりません。
ランダム性能まで見るとまだGen4は未熟か?
ちなみに公称値には示されていませんが、実際の使用ではシーケンシャル性能よりもランダムリード/ライト性能のほうが重要です。
このランダム性能を計測すると、なんと一部ではGen3のほうが優秀という結果になるようです。
この点についてはWeb上に細かいベンチマークがいくつかでていますが、やはり成熟したGen3のM.2 SSDは実使用でまだまだ強そうですね。
価格がほとんど変わらないので、どちらを買うかは好みになるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。