WiFiと有線LANの切り替えが面倒なら「メトリック設定」を活用すべし
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ゲーミングノートPCやデスクトップPCで、Wifiと有線LANを併用するケースってありませんか。
最近はWifiも安定・高速になってきたので、無理に有線を繋ぐ必要がないことも多いですよね。でも、安定して速度がほしいときは有線と。
このようなときに、有線とWifiの最適な切り替えをしてくれるのが「メトリック設定」です。
メトリック設定とは何か
メトリック設定とは、主に複数のNIC(ネットワークインターフェースカード)を持つサーバーで使用されていた「ネットワークの優先順位付け、自動切り替え設定」のことです。
近年は、有線LANでもWifiでも接続できることが当たり前になったため、Windows10にも標準でメトリック設定が搭載されています。
どういうときに役立つかと言うと、下記のような場合です。
- ゲーミングノートPCで頻繁に有線LANとWifiを切り替えるとき
- デスクトップPCでWifiと有線LANをつなぎっぱなしにし、速度が早い方に自動で切り替えたいとき
一般的にPCは、有線かWifiのどちらかでインターネットに接続しますよね。普通は、この2つは排他になっており、どちらか一方でのみの接続です。
しかし、現在は個人宅でも「個別契約のWifiルーター」と「固定の光回線」が同時に存在することが珍しくありません。
このように複数のネットワークがある状態で、どちらか早い方へと自動で切り替えられるのがメトリック設定のメリットです。
また、何かの都合で常にWifiを優先したいのに、有線につながってしまう…(もしくはこの逆も)を解消できるという利点もあります。
要は、接続先をユーザーの望むとおりに、自動で切り替えるための設定ですね。
Windows10におけるメトリック設定の方法
Windows10では、下記の方法でメトリック設定を変更することができます。
- 「スタート」ボタンをクリック、「設定」をクリック、「ネットワークとインターネット」をクリック
- 右の「状態」から「アダプターのオプションを変更する」をクリック
- 設定したいアダプターを選択して右クリックし、「プロパティ」をクリック
- インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)もしくはインターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)を選択してプロパティをクリック
- 全般タブの右下にある「詳細設定」をクリック
- IP設定タブの最下部にある「自動メトリック」のチェックボックスを外し「インターフェイスメトリック」に任意の値を入力
このインターフェイスメトリックには、数値を入力しますが、「値が小さいものほど優先順位が高い」ことを覚えておきましょう。
例えば、イーサネット1が有線、2がWifiの場合、どちらも接続できる環境で常にWifiを優先したければ、イーサネット2のインターフェイスメトリックをイーサネット1よりも小さくすればよいのです。
ちなみに、簡単な方法としては「常に優先させたいイーサネットへ1を入力し、他のイーサネットは自動にしておく」というものがあります。
自動メトリックの内部的な値は1よりも大きいので、最優先させるものだけを指定して、あとは自動で判断してもらうという方法ですね。
もちろん、全てのイーサネットに対してインターフェイスメトリック値を入力してもかまいません。その場合には、マイクロソフト社の推奨値を使用しましょう。
リンク速度:インターフェイスメトリック値
2Gb以上:5
200Mbを超える:10
20Mbより大きく、200Mb以下:20
4Mbを超え、20Mb以下:30
500 キロビット (Kb) を超え4Mb以下:40
500Kb以下:50
Wifiが100Mbpsで有線が1Gbpsの場合は、それぞれ「20」「10」を設定するというイメージですね。
ただし、これだと常に有線LANが優先になるので、前述の「1と自動」の設定も検討してみてください。
「普段は無線だけど、有線LANを挿したらすぐにそちらに切り替わるようにしたい」「有線LANを抜いたらすぐにWifiに切り替わってほしい」というのであれば、有線のイーサネットを1にして、あとは自動にしておくのが簡単かもしれませんね。