意外と難しい「PCケースだけを使い続ける」
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「PCケースは一度買ったらずっと使える」と言われたことがありませんか?私は何度もあります。
確かにこのとおりなのですが、実は半永久的に使いつづけるのは結構大変です。なぜなら、PCケースの中身をごっそり入れ替えないといけないからですね。
今回は、あたかも非常に簡単なことのように表現される「同じPCケースを使い続けること」の難しさを紹介したいと思います。
PCケースの中身を入れ替えるときにやるべきこと
まず、ざっとPCの中身を入れ替えるときにやるべきことを一覧にしてみましょう。
- PCケース内になる全てのケーブルを外す
- マザーボード、電源のとりはずし
- ケースファンの取り外し
- 新しいマザーボードにCPU、GPU、メモリ、ストレージを取り付ける
- PCケースに④を組み付ける
かなり省略しましたが、大体こんな感じではないでしょうか。気が付いた方も多いと思うのですが、PCケースの中身を入れ替える=新しくマシンを一台組むということに他なりません。
もっと言うと、新規で一台組むよりも多くの労力が必要です。パーツを取り出す手間がありますから。特に失敗しがちなのが⑤です。
なぜかというと、PCケースは数年おきにトレンドが変わっており、それに伴ってパーツを配置するための「ねじ穴」や「仕切り板」の位置が少しずつ変化しています。
例えば、昔はPCケース内にHDDを搭載するようのマウントがいくつもありましたが、現在は省かれていますよね。代わりに電源を置く場所が仕切り板で区切られていたりします。
また、ケースファンの取付場所も変わっていることがあります。こうした微妙な仕様の差はネットに公開されないので、初心者は対応しづらいのです。
そもそも組付けでミスが起こりやすい
私は過去5回ほど「PCケースの中身だけを全て入れ替える」という作業を経験しました。これは自分のPCについてですが、知人や友人のものを含めると20回近く経験したと思います。
その経験を踏まえて思うことは、「中途半端に流用するとかえってミスが起こりやすい」ということ。例えばケースファン、ケーブルなんかは流用しやすいですよね。
しかし、ケーブルは曲がり方にクセがついていますしファンは大きさやねじ穴の位置が微妙に違うことがよくあります。また、電源も意外とガタつきがでやすいですね。
この辺はパーツメーカーの工作精度の問題だと思うのですが、規格や仕様は同じなのにいまいちうまくハマらない…ということは頻繁に起こります。
そのため、知人や友人には「ケーブルやファンは消耗品だと思って新しいものを買っておくべき」と伝えていますね。古いパーツは「予備」として取っておけばいいわけですから。
また、初心者の場合「CPUの換装」「GPUの乾燥」「電源と各パーツをケーブルでつなぐ」といった作業の「経験数」が足りていません。
例えば、2年前に初めてゲーミングPCを購入したが、中身を安く一新したい!といった場合だと、各パーツの換装自体を経験していませんよね。
取り付けの際の力加減や微妙な調整の仕方などは、経験によって身に着けていくしかありません。今はYoutubeで動画を見ながら組付けられますが、動画も全てを映しているわけではないですからね。
ごく一般的なアップグレードの頻度で言えば、10年間で多くて3回、少なければ1回というのが「中身総入れ替え」の経験数ではないでしょうか。
3年前に1回だけ行った作業の詳細、覚えていますか…?私は運よく1年に2~3回の頻度が続いたので定着しましたが、経験不足からくるミスは意外と無視できないのです。
コスパなら「売却&買い替え」のほうが良い
ということで、もし今使っているPCケースがどうしても気に入っていて、手放したくないという場合を除いて「中身の総入れ替え」はあまりおすすめしません。
そもそもコストパフォーマンスを考えるなら、古いPCをフリマなどで売却し、そのお金を使って新しいBTOパソコンを買ってしまったほうが優秀ですから。
もし、細かい作業に自信がないのなら、安易に「PCケースだけ残して中身を総入れ替え」は、やらないほうが幸せになれるような気がします。