Wifi6や7は本当に必要なのか
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ゲーム用回線といえば、光回線かつ有線だったのは昔のお話。今はWifiが非常に優秀で、無線でゲームを楽しむ人も増えましたよね。
Wifiは規格がどんどん新しくなっていて、もうすぐWifi6が、さらに近い将来はWifi7が普及する予定です。
しかし、こうした高速無線回線が「実用上、必須なのか」という点については疑問が残ります。今回は、Wifi6や7といった超高速無線回線の要否について考えてみました。
まずはおさらい「Wifi6」「Wifi7」
現状、Wifiは2013年に策定された「Wifi5」が主流です。Wifi5は「IEEE802.11ac」としてもよく知られています。
家電量販店に売られているWifiルーターの多くは、Wifi5に対応しており、一部でWifi6への対応が始まっていますね。
Wifi5で十分な速度を得られていると思いますが、一部のゲーマーはWifi6への移行も検討しているようです。そこで、まずはWifi6や7の技術的仕様を確認しておきましょう。
Wifi6(IEEE802.11ax)
- 理論上の最大データ転送速度が9.6 Gbps(Wifi5比1.4倍)
- OFDMAによる複数かつ同時のチャネル利用
- アップリンクとダウンリンクの両方でMU-MIMOをサポート
- BSS Coloringでネットワーク間の干渉を減少
Wifi6の特徴はWifi5比で約1.4倍になった通信速度と、周波数帯をユーザーごとに分割して割り当てることで、複数のユーザーの同時接続時にもパフォーマンスが落ちないことです。
正直なところ、理論的な通信速度だけを見るとそこまで大きな進歩はないのですが、どちらかと言えば「遅くならない」ための技術が詰め込まれた企画ですね。
Wifi7(IEEE802.11be)
- Wifi6比で帯域幅2倍(320MHz)による大幅なデータ転送速度向上
- 理論上の最大データ転送速度46Gbps(Wifi6比で約5倍、Wifi5比で約6.5倍)
- MU-MIMOをさらに改善して高密度環境でのパフォーマンス低下を防止
- マルチリンクオペレーション(MLO)による2.4GHz、5GHz、6GHz同時使用時の遅延防止
Wifi7は見ての通り「超・スペック特化」な規格です。まずデータ転送速度の理論値がWifi6比で5倍という高速仕様。
さらにWifi6と同様に同時接続時や複数の周波数帯を同時に利用した場合のパフォーマンス低下が減少するようですね。
1台のルーターにPC、ゲーム機、家電など複数のデバイスを接続することが当たり前になっていますから、このあたりは妥当。
「超高速使用」は絵にかいた餅にならないか?という懸念
しかし速度については、正直「そこまで速くなって意味あるの?」というレベルです。大体、上流の光回線自体が実測値1Gbpsも到達しない家庭が大半のはず。
ちなみに私の自宅は1Gbps契約の光回線で実測値せいぜい300Mbpsです。これでも十分すぎるほど高速ですし、逆に言えばこれ以上速くなったところで体感できる自信がありません。
しかし、友人の話では「自分が高画質動画を見ていて、家族Aが大きなファイルをダウンロードし、さらに家族Bがネットワーク上のNASに動画を保存する」という使い方だと、既存のWifi5ではもっさりするのだとか。
たしかに複数人が同時に大きなデータをやりとりすると、Wifi5では遅延が生じやすいことは間違いないです。
また、Wifi6対応ルーターならばFPSや格ゲーのシビアなレスポンスにも対応できているので、Wifi7になると有線は不要になるのかもしれません。
ただ、プロゲーマーやYoutubeの有名配信者の大半がいまだに有線接続なのは、ちょっと気になるところです。彼らのレベルだとお金が絡むので保険的な意味があるのかもしれませんが。
個人的には、我々素人が趣味として楽しむ分には、Wifi6で十分な環境を構築できると思います。10年後ぐらいにVRや8K環境が当たり前になれば、Wifi7が必要になりそうですが。