マザーボードの表面がベタつく理由
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新品のマザーボードに触れてみると、稀に「表面のベタつき」を感じることがあります。これは何かの異常……というわけではなく、仕様です。
ではその正体は何なのでしょうか。
マザーボードのベタつき=「フラックス&洗浄液」説が濃厚
ベタつきの正体は、製造メーカー以外に知る人はほとんどいません。しかし、メーカーに問い合わせると「仕様であり異常ではない」という回答が得られるはずです。
ただしこれでは不安をぬぐい切れませんので、マザーボードの製造工程からその正体を考えてみましょう。
マザーボードの製造プロセスにおいて、はんだ付け作業の際にフラックスと呼ばれる化学物質が使用されます。フラックスははんだ付けの品質を向上させるために必要ですが、その後、余剰のフラックスは洗浄されるべきです。
しかし、完全な洗浄が行われないことがあり、その結果、ベタつきが発生することがあります。
また、フラックスを洗浄する液や水分を付着させないための防湿コートなども、ベタ付きの原因になります。
ベタつきは簡単に除去できる
マザーボードは一度PCを組み上げたら頻繁に触るものではないので、実際にはベタつきがあろうとも気が付かないレベルです。
しかし、ホコリが吸い付いてしまったり、床に置いたときにゴミが付着したりと、気が付かないところで故障リスクをあげてしまうこともあります。
私の個人的な解決方法ですが、「イソプロピルアルコールを少しつけて拭く」だけでベタつきは解消しますね。
最も、どのマザーボードもベタつきがあるわけではなく、大半のマザーボードは「サラサラ」です。しかし、不意にベタつくマザーボードに出会ってしまうので、意外と対処に困るものなのです。
また、安いマザーボードがベタつくかというとそうでもなく、比較的高価格帯の製品でもベタ突きが残っていたりします。
さらに言うと、同じ型番のマザーボードでもあるものはサラサラ、あるものはベタつくなどバラつきがあることも。
なぜこのような事象が起こるかというと、どうやら製造工程でフラックスを洗浄する際に、洗浄液自体がフラックスで汚れてしまい、洗浄しているにも関わらずベタつきが残ってしまうのだとか。
ちょっと不安になる話ですが、機能性については問題ありませんし、ロット生産である以上は防ぐことが難しいのかもしれません。
1枚1枚入念にチェックして洗浄するとなればコストが跳ね上がり、マザーボードの価格自体が高くなりますからね。
気を付けるのは「コネクタ周辺」のベタつきのみ
ということで、多少ベタついていたとしても、基板部分のみであればそれほど気にすることはありません。
どうしても気になるならばアルコールで拭きましょう、という程度の話です。しかし、SATAやM.2のようにコネクタを差し込むスロット部分にベタつきがある場合は、念のため清掃しておきましょう。
フラックスの残留量が多いと接触不良の原因になることもあるようなので、コネクタ部分だけは要注意です。特にSATAまわりは意外とセンシティブですので、一応チェックしておきましょう。
ちなみにフラックス自体は、マザーボードに付着している程度の量ならば人体に悪影響を与えることはほとんどありません。なので、あまり心配しすぎないことですね。