グラボの個人輸入が不可能に?EVGA撤退の衝撃
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2022年のPC関連の話題の中で、最も衝撃的なニュースが入ってきました。
日本でもおなじみのグラフィックボードメーカー「EVGA」がグラフィックボード製造・販売から撤退するのだそうです。
今回はEVGA撤退の理由と、その影響についてまとめてみたいと思います。
そもそもEVGAとは?
まずEVGAについて簡単に紹介しますね。EVGAとはアメリカにあるPCパーツメーカーです。
グラフィックボードのほかにもマザーボードや電源、ケース、マウスなどを製造・販売しているので、一度は目にしたことがあるかもしれませんね。
近年は台湾系のメーカーが成長したので影に隠れがちでしたが、2000年代初頭までは周囲に結構EVGAファンがいたものです。
EVGAはamazonで代理店を通さずに購入できる貴重なメーカーのひとつ。
どういうことかというと、一般的にamazonで購入できるグラフィックボードは、一度日本の代理店を通しています。
なので、本国で売られている価格よりも高い(代理店の手数料が上乗せされている)のです。また、今のように円安になると輸入品の価格が上昇します。
このような事情から、国内に入ってきてから買うと非常に高くつくわけですね。
ところがEVGAはアメリカ版amazonから直接買うことができるので、代理店の手数料も為替の影響も回避できたのです。
個人輸入に抵抗がない方はEVGAのグラフィックボードを好んで買っていましたね。安いうえに、国内版よりも早く使うことができますから。
今でも「EVGA 個人輸入」で検索すると、グラフィックボードの個人輸入を勧める記事がいくつか表示されます。
EVGAは性能や見た目はともかくとして、「適切な価格で安定して買えるグラフィックボードメーカー」だったのです。
EVGAはなぜグラフィックボードから撤退したのか?
EVGAの公式サイトを見ると、単純に「次世代グラフィックボードの取り扱いはしない」という内容が記載されています。
具体的には、RTX4000シリーズのGPUを載せたグラフィックボードは製造・販売しないとのこと。
2022年9月時点の情報によれば、RTX3000シリーズをはじめとした現行モデルまでのサポートは継続するらしいですね。
しかし、その理由は明確にされていません。台湾メーカーに押されて採算が合わなくなったのか、それとも別な理由があるのか。
EVGAはPCパーツ市場の中でも大きなシェアを持っており、1999年に創立してから20年以上の歴史を持つ老舗です。
今までならば、代理店の手数料が高かろうが円安でパーツが高くなろうが、最終的には「米アマゾンから直接買えばいいや」と思えたのですが、これが通用しなくなります。
はっきり言って、非常に厳しいですね。いつまで円安が続くかによりますが、また別のメーカーが米アマゾンで直接販売してくれることを祈ります。
海外直輸入の代替手段はあるのか?
残念ながら今のところありません。しかEVGAが販売する予定だったグラフィックボードは、ほかのAIB(nvidiaからGPUの供給を受けてグラフィックボードを作るパートナー企業)に供給されるとのこと。
つまり、市場に出回る総数としては変わらないようです。個人的には、円安が落ち着くまで中古市場を狙うのがいいのかなと思っています。