なぜ基準が2つ?必要動作環境と推奨動作環境について
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大抵のゲームには「必要動作環境」と「推奨動作環境」という2つの基準がありますよね。なぜ基準が2つあるのか、疑問を抱いたことはありませんか?
今回はゲームタイトルにある2つの基準について解説します。
「動くか」「遊べるか」による2つの基準
まず必要動作環境と推奨動作環境の違いについて確認しておきましょう。
必要動作環境は「アプリケーションやソフトウェアが”起動する”」ための環境(スペック)です。
この起動するとは「最低限の基本的な動作ができる」という意味も含まれていることが多いですね。スペックが圧倒的に不足していると起動すらしない、クリックしても反応しないということが起こるため、この点を防ぐために必要動作環境が設けられています。
ただし、必要動作環境はあくまでもPC側の基準であり、「人間が快適に遊べる環境」ではありません。そこで、人間が快適に遊べる環境の最低ラインは「推奨動作環境」で示されます。
何をもって「快適」かは人それぞれなのですが、大抵の場合は「標準設定でストレスをあまり感じずに遊べる」「引っかかりやカクつきがほとんど出ない状態で遊べる」ことが重視されるはずです。
こうした人間側の要求を満たすのが推奨動作環境だと考えてください。
なぜ基準が2つあるのか
普通に考えれば「快適に遊べる基準(推奨動作環境)だけを記載すれば良いのでは?」という結論に達しますよね。私もそう思います。
しかし必要動作環境と推奨動作環境は、ゲームだけに設けられた基準ではなく、業務用のソフトウェアやアプリケーションでも設定されています。
まだPCが普及していないかった時代は、PC本体が非常に高額で、スペックもそれほど高くありませんでした。また、開発に使われる言語やネットワーク環境もさまざまで、「試しに動かしてみる」だけでも非常に多くのコストがかかったのです。
そのため、事前情報として2つの基準を提供することで、無駄や失敗を回避するという意図があったと考えられます。また、アプリやソフトウェアを開発している企業が保証を提供する場合にも、こうした基準が使われました。
開発企業は、ユーザーがどの程度の性能をもったPCを所有し、そのPCの中身がどのような構成かを把握することができません。
現在はCPUもGPUもほぼ2社に集約されていますが、以前はもう少し種類が多く、PCの中身は本当にさまざまだったのです。そのため、PCの構成によって「起動するか」「スムーズに動かせるか」をしっかり明記しておくことが重要でした。
ということで、半ば推測ではありますが、2つの基準がある理由としては
- PCが非常に高額で貴重だった時代の、無駄を避けるための名残である
- 開発企業側が保証を提供するための基準
- ユーザー側の多様なPC構成に対応するための基準
と言うことができるでしょう。
ゲーマーが意識すべきは「推奨動作環境」
一般的にBTOメーカーの多くは、ゲームタイトルごとの「推奨動作環境」に合わせて製品化を行っています。
自作する場合も、必要動作環境を目指す方はまずいませんし、無視して良いレベルのものでしょうね。ただし、推奨動作環境は「絶対的な条件」ではなく、少し下回っているくらいでもしっかり遊べることが大半です。
例えば「CPU:Core i5以上」「GPU:GTX1060 6GB以上」といった記載があっても、実際にはCore i3と1050Tiなどで遊べてしまうわけです。
しかし推奨動作環境を下回った状態では、アップデートやパッチ適用についていけなくなる可能性が高いので、「推奨動作環境よりも少し上」を目指すのが通常です。
ゲームタイトルの大半は、徐々に要求スペックが上がっていくのが通常ですから、先を見越して余裕のあるスペックを心掛けるようにしましょう。